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原作準拠リターンズ


読んでリアクションしたくなるブログ記事って、もちろん昔のニコマスブロガーの人が書くもの以外にも日々いろいろあるんですが、こう、昔から付き合いがある相手だと絡む間合いが掴みやすくて、ついそういう記事ばっかりになってしまうんですよね。


ツッコミを滅ぼす7年という時 - 箱の外から


そんなわけで、K_1155さんの記事を読んで思ったことを書き留めておきます。







この記事の前提として、『アイドルマスター2』に関して、K_1155さんと私は、同じ時期に同じような経路で情報に接していったけれども、実際に発売されたゲームに対して、K_1155さんは"全部のシナリオを真面目にプレイする" という態度を取った人間で、私は "今に至るまでプレイしていない" という態度をとった人間だ、ということを、一応書いておきます。

K_1155さんが話題にしているのは、”ニコマス動画の中で言及された、アイマス原作(この場合は『アイドルマスター2』)についてのネタ” と、”それに対する視聴者コメントの反応” という事柄で、たぶん、そこには3つくらいの問題が重なり合っています。

①原作の中に、実際にはどういう内容が含まれているか
②ニコマスの中で、どういうネタが共有されているか
③ネット上で、アイマスについてどういうネタが共有されているか

で、"胸で弁当を温める雪歩" というのは、アイマス2で実際にそのコミュを見た人が知っているのは当然として、そうでなくても、アイマス2が発売された頃にアイマスに関心があった人ならたぶん、誰でも知っていたネタです。といって、無印アイドルマスターで言えば美希のセクハラさんコミュみたいに、ニコマスで流行って、ニコマスを通してみんなが知っていたネタ、というわけでもありません。
"アイマス2の雪歩は胸で弁当を温める!" というのは、”アイマス2の貴音は枕営業をする!” とか "アイマス2の3Dモデルは胸の形状が3パターンしかない!" とかいうのと並んで、当時、2ch転載系のサイトがアイマス2をあげづらう記事を出す時の定番ネタだったんですよね。だから、ゲームの中での実態を知っているかどうかとは別に、その頃アイマスに関心があった人間は、アイマス2に関連するネタとして、どこかしらで小耳に挟んだことがある。

さて、しかし、考えてみると、アイマス2がそういう、"ネット上の面白おかしい炎上ネタ" として巷に露出させられていた期間って、そもそもそんなに長くないんですね。遅くともアニマスが始まる頃には、アイマスのファンコミュニティよりも外側で、わざわざアイマス2の一部を切り取ってあげづらう、なんていうのは話題にもならなくなっていたように思います。すなわち、このネタが ”ある時期にアイマスに関心があった人間には当たり前に共有されているネタ” であることは間違いないのだけれど、その "ある時期" の範囲って、そんなに広いものではなかったかもしれない。あんまり考えたことがありませんでしたが。

まあ、アイマス2をめぐってなんでこんな混沌が生じてしまったのか、というところで、ニコマスのいちばん内側では、俺らはずっとアイマスを信じ続けていた、アイマス2を楽しみにし続けていた。アイマスを本当に好きな人間はみんなそうだったのに、アイマスを好きでもない商売目的の外野が外から煽動してめちゃくちゃにしたんだ、という声が、9.18の直後からありました。
私自身のそれに対する立場は、アイマスの内側、アイマスを好きな人の中に生じた絶望、憤懣、悲しみが厳然と存在して、外野の煽りなどよりも内側の問題の方がずっと本質的で致命的だったんだ、というものですが、話の前提としての、"アイマスが悪意をもった外野からの攻撃に晒されていた状況" そのものが、今となっては説明が必要な事柄、なんだろうなあ、と。

さておき。"作者が原作ネタを出しているのに視聴者が理解できずにスルーする" という状況については、だいぶ昔、私も言及したことがあります(……と自分では記憶していましたが、探しても見当たらないので、書いてないのかもしれません。)


ほうとうの具P(ゴブ弱いP) 【卓M@S】あずささんと良識人たちの宴 セッション0【SW2.0】 10年09月23日 00時02分



動画の中で「プロ太郎さん」というワードが出てきて、視聴者が、面白いネーミングですね、と反応して、次の動画で作者が、いや、それ無印のあずさコミュに出てくるネタだからね? と補足した、という事件が、上記のシリーズでありまして。
そして、そのエピソードとセットで記憶しているのが、こちらの動画です。


愛識P 愛m@s 366日午前零時 09年09月28日 03時12分



この動画にも「プロ太郎さん」ネタがあって、それに対して視聴者コメントが、出たよあのコミュのネタがw、という感じでこぞって反応しています。昔はノベマスというと、原作をろくに知らない人たちがアイドルを原作からかけ離れたキャラクターに仕立てて面白がっている場所、というのが一般的なイメージとして、批判として存在したんですが、振り返ってみると09年当時のノベマス視聴者って、「プロ太郎さん」くらいは当然に知っていて共有している層だったのか、というのは、この動画を見直してそのやりとりに気づいた時の私には、ちょっとした発見でした。

ちなみに、私が二つの動画のコメントを見比べて、「プロ太郎さん」はこうして、テキスト系動画の中でだんだんと忘れられた存在になっていくのだろうか? などと考えたのは2012年の初め頃だったと思いますが、それから1年後に、もろにそのネタを名前にしたノベマスPが登場した、というのがこの話のオチです。


プロ太郎P やよい通り プロローグその1【かえで通り×アイドルマスター】 13年02月22日 22時50分




ところで、作者が原作を踏まえた表現を動画に盛り込んでも、視聴者がそれと気づくとは限らない、という問題を私が最初に意識したのは、この作品でのことだったと思います。


ぽきーるP [01]ぼくらのアイドルマスター Live for you! 第1話 『ゲーム』 08年03月18日 01時41分



このシリーズの中の、伊織が主役の回で、「もしこのライブが成功したら、フィンランドにでも行くか?」という台詞があって、そこに、それって原作ネタだよね、ということを言っているコメントがひとつ、ついていたんですよね。

知ってますか。覚えてますか。伊織コミュの「フィンランド」。


a-eruP アイドルマスター あずさwith社長「フィンランド」(谷山浩子) 08年03月02日 16時27分



……いや、あずささんじゃなくて。

伊織シナリオのランクAドーム失敗EDで出てくるネタなんですよね、フィンランド。私は自分でプレイして見たことはありません。無印のラストコンサートって、終盤にまとめて撃てば思い出アピールが全部GOODになる、というのを知っていれば、まず失敗とかないじゃないですか。ラストコンサートで、成功する方法がわかっているのに、コミュを見るためにわざと失敗させるなんて出来ません。だから、私は自分で失敗EDに行ったことが無いんです。

それはともかく、もしあの動画を最初に見た時、伊織の「フィンランド」が原作ネタだとわかる人が居て、その人がああしてコメントを残していなかったら、私は、なんだか脈絡のないギャグだなあ、と思っただけで通り過ぎたことだろう。してみると、今までにも、動画を見ている中で、本当は厳密な "出典" "根拠" がある描写だったのに、自分がそれを知らないがために、どうということもないネタとして見過ごしていたことが、たくさんあったんじゃないだろうか?
そう思って、実際自分で無印のコミュを勉強しながらテキスト系動画(と、そこにつく視聴者コメント)を観察してみたら、この人、よくこんなに細かく(あるいは深く、あるいは鋭く)原作を読んでいるなあ、という作者、作品、描写が、ぜんぜん気付かれず、どうとも言われずに流されていることって、たくさんあったんですよね。

だからまあ、昔のネタほど覚えている人が少なくなる……というのは、一般論としては間違いないでしょうが、個別に、具体的に自分が見てきた光景としては、昔から時と場合によって、伝わらないものは伝わらなかったし、一方で今でも、よくこんな古くて細かいことを覚えていてわざわざコメントする視聴者がいるものだな、と思う現場もいくらでもある、としか言いようがないです。

で、何が "原作準拠" であるか、という事柄についてはね。別にニコ動のコメント上で忘れられてもいいと思うんですよ、私は。だって、自分で原作を知りたい、プレイしたい、アイマスをやりたい、と思って行動した時には、誰でも知り得る事柄なんだから。

私がいま気になっているのは、どちらかというと、ニコマスの中で育まれてきた、ニコマスの中にしかないような事柄です。
ニコマスの何が凄かったって、凄い動画がいっぱいあった、というのはもちろんですが、後で検索しやすいようにいろいろ分類用のタグを考えていちいち動画につけておく人がいたり、新人の動画作者にP名を提案する人がいたり、動画に適したコメントアートをあれこれと工夫する人がいたり、ネタや企画を即座に大百科記事にして周知する人がいたり、ブログやマイリストで細かい事柄を全部記録する人がいたり……。そういう周辺文化、自然発生的なサポートの厚さまで含めて、ニコ動の中でも特別な世界だったわけです。
で、そういうのは、一度途絶えて忘れられたら、それっきりなんです。だって、もともとニコマス以外のどこにも無いものだったのだから。

まあ、なんでもかんでも昔のものが維持されるべきだとは思っていませんが、たとえば、律子が拳を握った時には「ギュってした!!」で、雪歩が拳を握った時には「きゅってした!」と声をかける、なんて、すごく繊細ですてきな表現だと思うし、一度忘れられたら再生しようがないでしょう? そういう、ニコマスをちょっぴり豊かにしてきたささやかなアクション、みたいなものは、自分でも積極的に実行していきたいな、と思っています。……何の話だったっけ、これ。 



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