道はどこまでも


ゆらゆら氏 【卓遊戯】 東方緋想剣 session 15-16 【SW2.0】 16年01月24日


もう少し何か書いておきたいんだけど、書きたいことがいっこうまとまらないので、箇条書きで。
上記作品のネタバレを含みます。






・やっぱりこの回は、何度見直しても私は平静でいられない、正視できない。たとえ展開、結末を全部知っても、というか、むしろ知ればこそ、というか。この回で起こった、こんな風に願い通りにいって良かったね、という出来事も、こんな風にどうにもならなくて悲しいね、という出来事も、それは全部、今回かぎりで丸く納まって綺麗さっぱりおしまい、なのではなくて、彼女たちが生きていくかぎり、たとえ今回のように劇的でわかりやすい形で提示されるとは限らないとしても、いつでも起こりうる、すぐそこにある未来、可能性を表すものでもあって。人が生きるということに密着して、どれだけ深く痛切な悲しみが、苦しみが、辛さが存在しているか、ということを、それゆえにこそまた、今ここにあるものがどれだけ幸せで、尊くて、大切なものであるか、ということをこの回は提示していて、だからこそ私は、この回を見るのが、幸せである以上に、もしくは、悲しみである以上に、怖い、のです。

・自分の中で、この回のあの場面のあそこがああだったね、この場面のここでこう思ったよ……、と果てしなく細かいことばかり、とめどなく喋り出したい気持ちと、そんなことはしないで自分の心の中だけで大事にしまっておきたい、むしろあれこれ思い返して考えたりじかに見直したりすらせずに、最初に視聴したその瞬間の新鮮な驚きだけをそのまま持っておきたいおきたい気持ちがないまぜで、どうしたらいいのか本当にわからないw。
関連して、おそらく存在するであろう、動画より先に私の書いた文章を読むことになる読者のことを考えた時、この回にはこんな展開があってこんなオチがありました、と言いたくないだけではなくて、それに対して私はこんな感情を得、こんな感想を持ちました、ということすら言いたくない気持ちがあります。それも、他人のためというよりは結局自分自身のためで、自分の中で、この回では結局こんなことがあってこんなことが描かれて自分はそれをこんな風に認識した、ということを確認して固着させたくない。何故ならば、初めてこの作品の、『東方緋想剣』の新しい回を見る時の、新鮮なわくわくする、ドキドキする、怖さ、希望、驚きを、少しでもそのまま保存してこれからも味わいたいから。
よく言われる言い方に換えればつまり、記憶を消してもう一度この物語とゼロから出会えたらどんなに楽しかろう、そういう味わい方をする方法はないものだろうか? ということですが、けれども、積み重ねた思い出を今さら無くしてしまうというのもそれはそれで自分としてあり得ない、嫌なので、妥協策として、少しでも新鮮な気持ちを自分の中で維持したい、もうしばらく、いま見たものをそっとそのまましまっておきたい、ということですね。

・動画についたコメント、あるいは、私は好きなものを追うということにはちょっと厄介な感じに執念深いので、大百科のコメントとか、twitterで『東方緋想剣』に言及してる感想コメントとかも検索して全部読んでるし、自分以外に『東方緋想剣』を長文で語っているブログの一つや二つや三つや四つ軽〜くある筈だと思って探しまわって、ありえないことに信じられないことに未だ見つからないわけですが(きっと探し方が悪いんでしょう、そうに違いない)、今回のコメントを見ていると、同じ事柄について同じような感慨を述べている言葉が、そして自分においても、ああ私もまさにあなたと同じように思っていたんです、よく言ってくれた、と思うコメントを、実に多く見た気がします。それだけ多くの人が、作品を同じように好きで、同じように魅力を感じ、同じような願いを持っていた、というのは凄いことで、渦中にあるその一員としては、とても幸せなことです。
そこで、"「お前ら」と一緒に見られて良かったよ" ってなことが私に言えれば美しいのですが、まあなんというか、動画と視聴者コメントの関係、そしてコメント同士の関係というものが、いかに危うく、脆く、崩れやすいものであるか、ということを、ニコ動を見ていると思い知らされざるを得ないわけで。何度も言っているように、私は『東方緋想剣』を視聴していて、コメントのおかげでなお楽しく、幸せな気持ちになれる体験をたくさん味わってきたし、作品について、自分ひとりでは気づけなかったりわからなかったりしたことを他者のコメントから教えられたことも多々あって、この作品の周りには素敵な人がたくさんいるな、と思っているけれども。それでもなお、動画の周りの「お前ら」に対して無条件に信頼は持てないのです。視聴者というものは、作者・作品にとって同志や友達ではまったく無いし、視聴者同士もまた、基本的には同床異夢であるものなのです。
だからこそ私は、作品を、作品と自分の一対一の関係において素晴らしいと思えるだけでなくて、自分と同じように作品を囲んでいる周りの「お前ら」とも通じ合えている、気持ちを共有できていると感じながらこうして動画を見てコメントしていられる、ということは、一にかかって作者ゆらゆら氏の力、作者のおかげだと思うのです。もちろん、コメントとの間に幸福な関係を築きたくない作者はいないでしょうが、にも関わらずそれは、願っても必ず実現し、維持され得るものではありません。ただ、だからと言って、この作品においてそういう幸福な関係が築かれたのが、単なる偶然であるわけでは、もちろんありません。それは何よりも、作者自身が自らの生み出した世界を、キャラクターを、誰よりも好きであり続け、自らの生み出したものに対して真摯であり続け、大切に慈しみ続けてきたからこそだと思うからです。こう書いてくると、実に当たり前で言わずもがなのことしか書いてない気がしますが、それでも私はやっぱり、『東方緋想剣』を、自分ひとりでではなく "みんなで楽しく" 見て来られたことも、大事で特別なこととして感謝したいし、そしてその感謝はまず何よりも、作者ゆらゆら氏に対して捧げたいのです。

・コメント、広告、タグといった動画を囲むもろもろに関しては、いまこの瞬間、この状態だからこそ、という要素が多々あるので、今の時点で少々書いておきましょう。
たとえば「王道」という言葉を口にするコメントがいくつか見受けられたんだけれども、私もまさしく、この作品を形容にするふさわしいものとして、その言葉を考えていて。
「王道」の物語、とはどんなものか? 私の中で、この場合に「王道」と対になるのは「覇道」という言葉です。「覇道」の物語とは、「驚愕」「衝撃」「感嘆」を提供する物語です。あのさりげない、気づかなかった伏線がこんな風に見事に回収されるなんて! こんな風に予想もつかなかった衝撃的な展開で心を揺さぶってくれるなんて! そういう、驚かせる、あっと言わせる展開や盛り上がりや結末がつねに仕込まれていて、進めば進むほどその衝撃度が大きくなっていくからこそ視聴者を惹き付ける、「驚愕」「衝撃」「感嘆」があるからこそこの物語は素晴らしい、と視聴者に思わせるのが、私の考える「覇道」の物語です。
けれどもそれに対して、そういう「驚愕」や「衝撃」や「感嘆」、展開の中にあっと驚くような要素が何一つなくとも人を夢中にさせ、手に汗を握らせることのできる物語、というものもまたあって、私はそういうものを「王道」と呼びます。まあ、そういう話をする機会は、また別の時にもあるでしょうから、今はあんまり、この作品の場合はここがこうだからそれに当てはまる物語だと思っていて、みたいなことは言いません。ただ、思い描いている内容は違うとしても、私の思い描いているのと同じ言葉で作品を形容するコメントがあったのが、面白かったし嬉しかったですね。

・「うに」とか「うーポーション」とか「後は私に……」とか懐かしいネタをコメントするのはやめてくれ、泣いちゃうでしょう、いややめないで、どんどんやって!

・広告。こんなことになるなら、一度くらい、現行アカウントじゃなくて昔の本アカウントの「Su-56」名義で広告しても良かったかも、とちょっぴりだけ思ったw。ニコ動上の自分に名前というものがあるとすれば、それはあのアカウントの名前なので。まあ、だからこそ、その名前で載るようなことにならなくてよかった、とも言える。

・さそPとあひるッホイPがいる。いや、さそPは知ってたというか、引き込んだのは私なわけですがw。

・名残惜しい、終わって惜しくない、……でもこれでいいんだ、という感慨を述べた、コメントの数々。私もまったくそういう気持ちなんだけど、そういう言葉が出る一つの理由は、まだまだ語られていない、語られうる余白がたくさんある、きっと作者にその気があったなら、まだまだたくさんの物語をこの世界で見せてくれることは充分できたであろうに、という実感があるからだと思います。そして、だからこそ、今ここで物語に幕を下ろすということが、素敵で、幸福で、これで一番良かったんだ、と思えることなのです。なぜなら、それはまた、読者に想像する楽しみをたくさん残してくれている、ということでもあるのだから。

・そういう意味では、あのキャラクターとあのキャラクターの出会いは、とか、あの人にはこんな過去があって、とか、彼女たちのその後は、みたいな、物語上重大な余白を埋めるような続編・外伝・番外編を描いてくれることを、そんなに強く欲しているわけではなくて。私はどっちかっていうと、さり気なくて何気なくて何の変哲もない、彼女たちの日常のあれここれの姿を、もっともっとたくさん見たい。それって要するにお前がいつも見たがってるものじゃないかって? いやいや違うんですよ、こうして大きくて骨太の物語へと到達したればこそ、非日常の経験を重ねればこそ、もう一度日常に立ち返ってその大切さを噛み締める時間がですね……はいはいそうですよ、私はただただ、みんながイチャイチャしてるところがもっともっと見ていたいだけなんですー! ああ、次回からしばらく、「東方緋想剣番外編:テンシたちの何気ない日常シリーズ」が始まって延々と続いたりしないものでしょうか!?(笑)
こう、自分の中でいろいろ、あのキャラクターとこのキャラクターがこんなシチュエーションだったらどんな会話が見られるか……みたいな妄想は渦巻いているわけですけれども、そういう自力の妄想が、ゆらゆら氏の思い描く彼女たち、実際に描き出す彼女たちに到底太刀打ちできない! ということを今までさんざん実地に確認してきたわけで、あー、やっぱり、見たいですよねえもっと。

・というかほんと、次回で「最終回」なんですね。何度も何度も、これで終わるんだ、もうすぐ終わるんだと自分に言い聞かせて覚悟してきた筈なのに、やっぱりまだ、実感が湧かないですね。そーかー、「最終回」かぁ……。終わっちゃったら、私はその後どーしたらいいんだろうw? 
つらいなあ、さびしいなあ。そう思いながら迎えられる、見守れることのなんと幸せなことか、と思いつつも。やっぱり、さびしいですねえ。






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