わがまま


ゆらゆら氏 【卓遊戯】 東方緋想剣 session 15-15 【SW2.0】 16年01月10日

上記動画のネタバレを含みます。







今回のキーワードのひとつとして、「わがまま」という言葉があると思います。ひいては、それは物語を通して大事な言葉でもあるでしょう。
たとえそれがどんなに非常識であっても、ご都合主義であっても、奇跡であっても、叶えたい願いがある。それが、「わがまま」というもの。ターシャがターシャである原点はそこで、そして、行き着く場所もそこなんだ。

もう一つ、原点、ということに深く関わる言葉として、かつてシャナが言った、人が行動する理由というのは、ごく身近で、具体的で、ささやかな思い入れでいいんじゃないか、というものがあります。シャナの意見そのものについての私の見解は以前雑駁ながら述べたことがありますし、今話のシャナはすでに、私のような見方をも踏まえた地平に立っていると思いますが、その上で、あれもまた、物語を通して大事なものを捉えた言葉だったと、あらためて感じます。

キースにしても、レイスにしても、レナスにしても、そしておそらくは、多くが語られたわけではないイスマエルにしても、それぞれの行動の原点には、大事なものを守りたい、という想いがあって、そしてその想いの原点にあるのは、ごくごく身近で、ささやかな思い入れなのです。
誰かを守りたい、という "善き想い" と、誰かを傷つけようとする "悪い思い" が別個に存在するのではなくて、守りたいもの、大事なものがあるからこそ傷つけ合う、わかり合えなくなる、という可能性がつねにあって。けれども、同時にまた、だからこそ、互いに尊重し合える、信じ合える可能性もまた、いつだってあり続けている。今話で示されたのは、そういうことだと思います。


で。私は物語に対して何の権利も持っていないし、持つべきではない部外者です。ただ、私個人の中にも、作品と出会い、楽しませてもらってきた中での、原点というものが存在するし、そこから生じる願いもまた存在する。その、私という人間の願いは、今この時、こんな形をしている、と、ただここに書き付けてとっておくくらいのことは、したいのです。

『東方緋想剣』を追いかけていく中で、作品の中にある私にとって大事なところ、好きなものは際限なく増え続けてきて、今では数えきれません。
ただ、そのいちばん最初、好きになった原点にいるのは、テンシとヴィオです。
二人の会話が楽しくて、二人の関係が魅力的で、だから、もっともっと、この二人を見ていたいと思った。それが、私にとってのすべての始まり。テンシの隣で幸せそうにしているヴィオを見るのが何より好き、と、前に書いた通りです。もちろん逆もまたしかりで、ヴィオの隣で楽しそうにしているテンシを見るのが、私は何より好きです。

だから、願わずにはいられないのです。ヴィオの、テンシが居るからこその幸せが、これからも続いてほしい。テンシの、ヴィオが居るからこその幸せが、これからも続いてほしい。

二人の関係が、暮らしが、これから具体的にどんな形になっていくのかは、わかりません。すでに彼女たちは、互いに互いとだけ結び合って、二人だけの世界で生きているわけではありません。いつでもどこでも一緒のまま暮らしていくとは限らないかもしれないし、また、そうであってもいいと思うのです。
ただ、どんな形であれ、テンシとヴィオ、ふたりがともに生き、信じ合っている幸せが、互いに互いが居るからこそのよろこびが、ずっとずっと、末永く続いてほしい。

ふたりが築いてきた関係は、あの時の特別なイベントだけが、この時の劇的な行動こそが、というものではなくて、二人が日々、当たり前に、少しずつ少しずつ、積み上げ、紡いできたもので。だから、きっとこれからも、相手の(あるいは自分の)なにかを守るために自分のなにかを犠牲にするのではなく、ただただ、互いに、それぞれの大切なものを全部、当たり前に抱きしめていられる。そうであるはずだし、そうでなくちゃいけないのです。

物語が幕を下ろしたその先でも、テンシのために、テンシのいちばん大切なひとが、ヴィオのために、ヴィオのいちばん大切なひとが、それぞれの隣にいて。泣き合い、怒り合い、笑い合って、いっぱいの思い出を積み上げて、いっぱいの幸せを紡いでいく。
陳腐でも、ご都合主義でも、非合理でも、非常識でも、奇跡でも、神頼みでも構いません。私は、ふたりの未来はそういうものなんだと信じ込んでいるのです。それが、私の「わがまま」です。






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