愛とか夢とか


ななななな~P ドリームクラブ 亜麻音 友達以上恋人未満  09年09月21日







この動画には「アイマスPの浮気リンク」というタグがついていますが、今こういうタグを作ったら洒落にならないかもね……、というところから話を始めようと思ったんですが、数日前に見た時にはたしかに付いていた筈なのに、今日見たら「浮気現場リンク」という微妙に違うタグに差し代わっていたんです。今ついているものは、とりあえず私が戻してみたものなんですが、今後どうなるかはわかりません。というか、私の記憶もあやふやで、元々は「アイマスPの浮気リンク」ではなく「アイマスPの浮気現場リンク」が正しかったかもしれませんが、なにしろ、いずれにしろいまやこの動画ひとつにしか存在しないタグなので、確認のしようがないです。

さて、そんなわけで、09年の夏、Xbox360でドリームクラブの最初のソフト(アイマス同様、今では「無印」と呼ぶようですね)が発売された時、複数のニコマスPが次々にドリクラMADを投稿して、そこに浮気云々のタグがつけられる、なんて現象が発生したわけです。それが今では消えたり差し替えられたりしている、というのは、やっぱりどこかの時点で、今こういうものは洒落にならん、と思うようになった人が実在する、ということなんでしょうかね。
さらに元を辿れば、ニコマスの中でいわゆる「専属P」(この言葉自体、今では「担当P」という言葉で置き換えられた感があります)が他のアイドルを愛でる動画を上げることを「浮気」と呼んでいじる、という風習が先にあったのが、発想の出所になっているんだと思いますが、ともかく。

単にアイマスPが他のコンテンツに乗り換えて楽しそうにしているよ、という話ではなくて、2次元美少女の3Dモデル、精緻なモーション、歌とダンスのパフォーマンス、という共通したものを武器とし、そしてそれらの特長を素材として生かしたMADという形でキャラクターへ、コンテンツへの思いのたけを表現できる、という点で、ドリームクラブという存在はアイマスと地続きに見える部分があって、当時のニコマスPとニコマス視聴者の中の少なくともある一部には、そこに親近感と可能性を感じた人々がいた。それが、「浮気リンク」という言葉遊びの背後に存在した文脈だと、私は思っています。

いえね、要するに私自身が、当時真剣に、こんな未来を思い描いていたんですよ。そうか、これからはアイマスだけでなくて、いろんなゲームから"ダンスMAD" や "コミュMAD" が作り出される時代になるんだな。最終的にはMMD的な、一からすべてユーザー側が構築する世界がメインストリームになっていくだろうが、まずはそんな、ゲームの中の3Dモデルで遊ぶ世界がニコ動の中で大きく広がる時代が来て、アイマスMADはその一部になるんだろう、と。
まあ、実際には私の未来予測はまったくの的外れで、そんな時代は全然到来せず、ニコマスは07年のニコ動とアイマスでしか成立しない特殊で孤独な過程を辿った世界だった、という結論が出ただけであり、そしてMMDに関しては私の完全な認識不足だったわけです。

ともあれ、一瞬とは言えそんな未来を思い描いたのも、その後もなんとなくドリクラMADのことが気になって12年頃までちょくちょく調べていたのも、それもこれも、ななななな〜Pがこの動画を作ったからです。
この動画は私にとって、ちょっと特別な動画です。ななななな〜P作の最後のアイマスMADが投稿されたのが08年9月(『アイドルマスター 「今日、ナニカノハズミデ生きている」』)。ちょうど、私がニコマスを見始めた頃です。私は、ななななな〜Pが現役のニコマスPとして動画を投稿したところを、一度も見たことがありません。そしてその後、10年9月に「ななななな〜P」という名義で活動する人間がネット上から消滅するまでの間に、唯一その名義でニコ動に投稿された動画が、『ドリームクラブ 亜麻音 友達以上恋人未満』です。すなわち、09年9月にこの動画を見たのが、私にとって"ななななな〜Pの新作をリアルタイムで見ることが出来た" 最初で最後の体験なのです。

どうせならアイマスで、春香で新作を見せてほしいよ、と不平を言いつつも、どれだけ胸を高鳴らせて動画を開いたことでしょうか。そして思ったわけです。そうか、つまりこの動画が、ドリームクラブ版の「等身大の地球儀」になるわけか。これから半年か、1年か、それとももっと長い時間をかけて、ななななな〜Pがドリームクラブ版、「亜麻音ちん」版の「ヤッホー」や「許されない恋」や「春香と灰春香」を紡いでいって、"ドリームクラブ 亜麻音  が好きだ" に至るまでを、今度は全部、リアルタイムで追うことが出来るのか、と。
これは凄いことになったぞ、と1人で興奮した、あの日のワクワクを返せ! あの純情なときめきを返せ! だいたいなあ、これが春香だったら、エンディング見ました、そんで動画一本作っちゃいました、わっほい☆ ……で済むと思ってんのか。んなわきゃないだろう。「亜麻音ちん」ってのは、たかだか1本作ればそれで片付く程度の存在なのか? 彼女をめぐって動画を作りに作り、人気がどう、CDの売れ行きが他の子に比べてどう、といちいち引っかかってはうじうじし、新作が出たら出たで"「Zero」の「亜麻音ちん」が無印に対していかに変質し間違っているか" をとうとうと論じ立て(実際に違いがあるのかどうかは知りません)、のたうちまわりながらなお作る、あんたにとって「好き」ってのは、そぉいうことじゃあなかったのかぁぁぁぁぁ!

2010年の9月が過ぎてからも、しばらくの間、私はよく夢想したものです。もし、ドリクラMADの世界がもう少し発展して、そして何よりななななな〜Pが「亜麻音ちん」なり他の誰なりで動画を作り続けてあの日を迎えていたならば。ななななな〜Pが「ドリクラで逢おうぜ」と言った時、私もまた、よしこんな馬鹿馬鹿しい場所に居るのはもう止めだ、俺もドリクラに行くぜ、アイマスばいばい! と言うことが出来たのだろうか、それが可能だったなら、その方がずっと楽だったんじゃないか、と。
まあ、それもすでに、過去の話です。ifの道を思い描くには、私は少々アイマスに長く居過ぎ、そしてその間にアイマス自体も、私とアイマスとの距離感も、ずいぶん変質してしまいました。私をここに導き、衝き動かしてきたはずの、本当の恋や熱情は、いつの間にかとっくに褪めていて、それでも私はまだここに居て、どこかまったく別の世界に出て行くことはできないのです。世は1人のドリクラファンの卵を失い、代わりに1人の、ニコ動にばかり金を落とす役に立たないアイマスファンを得ました。

この動画の中には、私が手に出来たかもしれない、手にしたかった夢があって、そして夢は夢のまま終わったのです。
いま、私がこの動画を見て思うことは、一つだけです。ドリームクラブは、今もあなたに夢を見せてくれる場所であってくれているでしょうか? いや、別にドリクラじゃなくたって、なんでもいいんです、 ”騙される気にさせてくれる”コンテンツが今、あなたの前に存在するのでさえあれば。ただ、私の中のあなたは、「ドリクラで逢おうぜ」と言ったところで止まったままで、その先のことは私にはわからないので。
私は自分勝手なので、世の中にはいつでも何かをのめりこむように好きで居るべき人間が、そしてただ好きなのではなく、その好きでもって作り、書き、描き、喋り、始終何かを吐き出しているべき人間が存在すると、信じて疑わないのです。だから、昨日も、今日も、明日も、誰かを好きなあなたで居てください。


ななななな〜P、デビュー8周年、おめでとうございます。




 

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