手短に


オチがわからないうちだからこそ書ける話、あるいは書いて説得力がある話、というものがあるわけですが、瞬発的にババッと書ける時間と気力がないと、そういうことはできません。

というわけで、シンデレラガールズももうすぐ13話、一区切りだそうで、途中いくらか個人的に考えることはあったけれど、あんまり書きませんでした、という話です。

アニメ版シンデレラガールズ12話までのネタバレを含みます。










シンデレラプロジェクトのメンバーたちは、デビューしていくにあたってそれぞれにユニットを組んだわけだけれども、そのユニットの班分けのことがずっと、私は妙に気になっている。
最初にデビューした「ニュージェネレーション」、島村卯月・渋谷凛・本田未央は同時にメンバーに加入して、最初から自然に3人セットみたいになっていた組み合わせ。次の「ラブライカ」、新田美波とアナスタシアは、練習でもプライベートでもずっと一緒に行動していた二人。3番目の神崎蘭子は、元々1人で居ることが多かったのが、そのまま1人だけでデビュー。
つまり、ここまでの3組では、デビュー以前の既存の人間関係をそのまま反映する、あるいは利用する形でユニットが結成されていたのに対して、蘭子より後の3組では既存の関係が意識的にバラされている。具体的には、双葉杏と諸星きらりのコンビが分けられて、それぞれ仲良し二人組(三村かな子・緒方智絵裡と、城ヶ崎莉嘉・赤城みりあ)の中に組み入れられ、前川みく が多田李衣菜と組み合わされた。

物語の中で誰が何を考えたからこの組み合わせになったのか、ということには、私は興味なくて。
ただ、後半3組のユニットがデビュー時に直面した問題は、後半3組が既存の人間関係をバラすものだったことに起因する部分が少なからずある。きらりは年少の二人のためにしっかり振る舞おうとしてへばり、みく と李衣菜は意見の合わない相手とくっつけられて困惑した。ユニットの中での気持ちの通い合わせとかヴィジョンの共有みたいなことが後半組のデビュー時の第一の課題になっているわけだけれど、そうなったのは、後半組はユニットの立ち上げと同時に人間関係の再構築も一からやらなければならない、という、前半組には無かったハードルまで跳ばざるを得なかったから、とも言えるわけだ。
逆に言って、前半組の「ラブライカ」デビューの際、白紙の状態で初めて舞台に上がる不安、というところだけに集中できたのは、このユニットが元々仲良しで互いの呼吸をわかっていて、当たり前に意思を共有できていたからだとも言える。

だったら みくは莉嘉・みりあ と、きらりは杏と組ませてやれば良かったじゃないか、と言えるかというと、その場合そもそも一人で浮いている蘭子や李衣菜はどうするのか、とか、かな子と智絵裡は二人だけであのクイズ番組みたいな仕事をこなせるのか、とかいう話になるわけで、誰をどう組み合わせたとしても、それぞれに苦労はあっただろうと思う。
ただ、私は、結果としてどのユニットもそれなりに滑り出せたとか、どのメンバーも成長を見せているとか、物語を外から見てどのエピソードにも意義があって上手く出来ているとかいうことをもって、ずっとデビューできなくて、その上で一から人間関係を構築するところから始めなければいけなくて、という後半組の味わった辛さそのものを、だからあれで良かったんだ、必然的な過程だったんだ、と当たり前に肯定したくはない。
……という話をどう書くか、というようなことを、1回話が過ぎるごとにうだうだ考えて、結局何もしなかったんだな。

で、逆に考えて、後半組が持てた、アイドル活動しながらよくわからん相方と気持ちを通わせていく体験、というものを持てなかった蘭子や美波・アーニャは、デビューはそれでスムーズに行けたかもしれないけれど、あのままで大丈夫なんだろうか。なんてことを思っていたら12話があって、蘭子の苦労が描かれた。
デレマスの進行が、一度うまくいったことが裏返って苦労の原因になる、というパターンを繰り返しているのはつとに指摘されているところで、「ニュージェネレーション」の3話のライブ体験もそうだったし、武内Pが職質を受ける、というネタもそうだった。蘭子の一人デビューもまた、そういう経過を辿ったわけだけれど、こうしつこくパターンが繰り返されてくると、気になるのは「ラブライカ」の二人で、ここまでうまく行き過ぎているんじゃないか、と。
まあ、13話で新田美波とアナスタシアのここまでの経験がどう帰結するかによって、私が書くことも変わるだろうから、後はまた13話が終わってから考える、ということで。




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No title

 こんにちは。
 13話と言えば、12話の合宿で、美波がリーダーとしてがんばって、それまでリーダー然としてふるまってきた未央の頭を抑えて成功する、という結果に対して、もう1度、13話で立場が逆転して未央の方が上になる、ということがあるだろうな、という予想もしたりしました。

 まあ、個人的にはきらりが莉嘉・みりあと組むとか、だりーなとみくにゃんで組むとか言うのは、改善策だという印象しかなかったです。むしろそう言った後半組については、問題を作り出すほうが苦労しただろうと思っています。何故このメンバーで組むのか、ということを明示するために、わざわざハードルを作って、それを超える能力があることを示さないといけなかった、そういう作りだと思う。
 ラブライカとニュージェネの方が、わかり易いハードルが最初からあって、それを超えた後の物語を作るのに苦労しただろうなと思う。

 どうなんだろう。アニデレは後半の方が説明しなくてはならないことがたくさんあって、つまり難解であったり、一方で単純に、スタッフの疲れというか演出に粗いところがあったりする面もあって、それは作りのアラなのか、こちらのリテラシーの低さなのか判然としない点がある。何にせよ、引っかかりはいろいろ出てくるところではありますね。

Re: No title

zeitさん、いらっしゃいませ。

この記事、なんで私はアニデレを見てて班分けのことばかりがずっと気になっているのだろう、というのはどちらかというと私自身の内面的な問題で、そこは書いた後もしばらく考えていて、それなりに結論は出たんですが、書き出すとまた記事一本分の話になると思うので今はともかく。

なんでこんな展開になってるんだろう? と考えると容易にそこに必然性が見いだせる作品なので、12話、13話も
見ててストレスは全然感じないんですよね。
ただ、前半の回の方が、見せたいものを見せる過程で贅沢な時間の使い方をしていたのは間違いないところです。それこそ1話なんて、Pと卯月と凛が出会って最後に凛が一歩踏み出す、ただそれだけを描くのに25分使って構成していたわけで。けれども、メンバー全員が揃って動く段になったら同じようにはいかない、というのは想像できてしかるべきことではあったかもしれません。

まあ、個人的には、狭いところでごちゃごちゃ複雑なことをやっていて見てて疲れるなあ、と一番感じたのは10話で原宿をウロウロしていた頃でした。13話は、時間の使い方からして、作り手がもっとも見せたかったのはライブの中での絵というよりもきっと、すべて終わった後の雰囲気、開放感、余韻のところで、だから、1時間枠でやるべきだったとかもっと削ぎ落とせなかったのかとかいろいろ言われつつも、一番大事なものに時間を残す判断はなされているのだろうと思っています。そういう意味では、たまごまご氏の裸足礼賛記事が、作り手が受け取ってほしいものをもっとも受け取った反応だったのかもしれない、と思ったりもしました。

では、コメントありがとうございました。

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