黒の生む交錯


(´;ω;`)ウッ… 「セシルはセシル」 0:39 のコピー

(´;ω;`)ウッ…P アイドルマスター 「セシルはセシル」 伊織  08年04月28日








伊織のワンピースと野外風景の相性の良さは、今さら言うまでもない。高原に浜辺、野道に林中、どこに置いても、いかにも育ちの良いお嬢様のバカンスのたたずまい、という絵になる。そして、上品で少女らしいその印象は、それでいて、ただひたすらしゃなしゃなとたおやかな深窓の人、というには納まらない闊達さを同時に含む。そこが、伊織の伊織たる所以である。
伊織の全体的なフォルムが、静的な印象をもたらすものであることは、つとに指摘されている。けれども、実物として動いて笑っている時の彼女の印象がそこにとどまらない理由は、強い目力であり、くるくるとよく動く表情であり、陽の光に映える明るい髪色であり、だからこそ、陽光と鮮やかな景色は、しとやかさと闊達さが微妙に絶妙に交錯する伊織の魅力を引き出す、絶好の舞台装置なのである。

既知の前提を書くのにやや手間取ってしまったが、本題。野外の伊織に対して、黒のワンピースに黒のブーツを合わせる。これが本動画の発見である。
膝元まであるロングブーツとスカートの組み合わせは、その中間に、いわゆる「絶対領域」に限りなく近い、エロティックな空間を作り出す。けれども同時に、くりっと小ぶりで子どもらしい膝小僧は見えたままで、そしてぴちぴちに肌に張り付くのではない、ゆったりした上下の漆黒が、彼女の脚の細さ、白さ、頼りなさを強調する。
これが普段のワンピースだけであれば、14歳の伊織の身の丈にあった可愛らしさのみが主張されるところだ。けれどもここで、ワンピースのシンプルで落ち着いた表現に対して、よりラフで、猥雑な主張をするブーツが加わることによって、伊織の下半身からは、少女然とした一見の印象の中に隠された、彼女の意外に攻撃的で大人びた艶かしさと、背伸びした大人の主張によって逆に照射される幼さとが、同時に立ち上がってくるのである。

また、そのように艶かしさと幼さとが交錯する空間が、あくまでブーツ周りの下半身に集中してまとめられている、というところもポイントである。
複雑で動的なラインを描く胸から上、何の装飾も起伏もなくストンと伸びる胴部、スカートとブーツの双方に細かいデザイン的な主張がある下半身、という動 - 静 - 動の三等分の構成。細長く頼りない胴体に対して、三角形に広がるスカートと厚みのあるブーツによる、下半身の安定感。ブーツの存在が、全身としての均整美を生んでいる。
そして、重々しい黒色で揃えられた衣装は、隣接する脚や腕との対比においてその細さ、白さを引き立ているだけではなく、全身においては、頭部の明るさ、軽やかさ、動感を引き立てる効果をも持っているわけである(猥雑で攻撃的な主張をする下半身のブーツに対して、頭部には星のイヤリングという、きらびやかかつ下品ではない主張をするアクセサリーがあしらわれていることも注目される。)。

陽性と陰性、動性と静性、大人びた顔と幼い顔、軽やかさと淋しさ。相反する、あるいは表裏にある性質がたえず綱引きし、交錯し、入り混じる。そのような、不安定でたえず揺れ動くぎりぎりの中間点にあるからこそ、他の誰にも表現し得ない絶妙のバランスで存在している、14歳の伊織の ”少女らしさ” 。
まことに黒のブーツこそは、この舞台において、そんな伊織ならではのヴィジュアルの魅力を十二分に引き出している、陰の立役者であろう。この秀逸な組み合わせを見い出したスタイリスト、(´;ω;`)ウッ…Pの慧眼に、私は感嘆せずにはいられない。

それにしても、初めて見る動画ではないのに、今の今まで黒ワンピース+黒ブーツの威力に気づけなかったとは。まったく、まだまだ自分はアイマスの深奥を知るには遠い、と思わざるを得ない。



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