雪歩母について


無印コミュについて、最近見聞きしたネタや、以前書いたことの補足など、いくつか……、というつもりでしたが、それなりの分量になったので、一つずつ。





無印における雪歩というキャラクターは、なかなか一筋縄では掴めない、厄介で奥の深い存在だというのが、前々からの私の印象です。
ただ、こと雪歩シナリオがどんなことを描いているお話なのか、という点に関しては、彼女の家庭・家族との関係を軸にして考えると、整理しやすく、見えてくるものが多いのではないか、と思っています。

雪歩コミュにおける家族と言えば、圧倒的な存在感があるのは雪歩父ですが(実際、父に関する話題は、雪歩コミュ全般で顔を出し、到底一言二言ではまとめられないだけの情報量があります)、実は、雪歩母についても、かなり詳細な言及(他のシナリオの親への言及と比較しても)が見られます。
その辺り、雪歩父の存在感のせいか意外と印象に残らなかったり忘れられてしまったりすることもあるのかな、と思ったので、ここで雪歩母について簡単にまとめておくことにします。


・「休日コミュ」(商店街)

ぶたP 純白と豚 休日 2 08年02月08日

まずは、先日も言及した、このコミュ。商店街で買い物をしている雪歩にPが遭遇して、萩原家の夕食事情が語られることになります。ここで萩原家の食事について語られているのは、次のような事柄です。

・雪歩は家事の手伝いとして、買い物に来た。
(「たまには家事を手伝わなくちゃと思って、夕食の材料を……」)
・この日の夕食は「ギョーザ」。一度に大量の材料を買う。レシピや量についての具体的な言及あり。
(「うちのギョーザは、白菜が特徴なんです!」 」「にら50本、白菜30個、ねぎ30本……」「豚ひき肉20キロ」「メモを見なくても、ちゃんと覚えてるんです」 ) 
・一度に大量に作るが、「ぺろっと」消費してしまう。
(「に、200っ!?それはちょっと、作りすぎじゃ……?」 「そんなことないですよぉ。わりと、ぺろっと食べちゃうんです」 )
・「ギョーザ」の作り方は最近母に教わったが、母は雪歩よりもずっと手早い。
(「私、最近、母に教えてもらったんです。」「母は、私の何倍も作るのが早いんです。」「私が5個作るうちに、母は、50個くらい作っちゃうんです」「今日は、30個に挑戦です」)

このコミュ内では語られていませんが、大量に作って大量に消費しているのは言うまでもなく、家内に「30人くらい」という「お弟子さん」が住み込んでいる(ランクE「ある日の風景2」)からですね。

語られた情報もさることながら、このコミュにおいては、そうした萩原家の食事準備の事情や母の「ギョーザ」作りの業について、嬉しそうに自らこまごまと語っている様子がまた、印象的です。
そして、雪歩自身の志向として、「たまには手伝わなくちゃ」「今日は、30個に挑戦です」という発言に見られるように、家事への自分の貢献の程度・能力を低く見積もりつつも、その中で積極的に家事に関わっていきたいという意志が見えるのも、注目していい点だと思います。
全体として、多人数が同居する家の風景と、手際よく家事をこなしてそんな家を支えている母に対しての、雪歩の良好な感情が表れているコミュだと感じます。


・ランクE「ライブ(市民ホール)」

ぶたP 純白と豚 20 07年12月17日

雪歩父のアイドル活動に対しての態度については、ランクE「ランクアップ」で、雪歩のTV出演に怒っていることが語られます。このコミュでは、この時初めて父が雪歩のアイドル活動を知ったのか、あるいは活動自体は知っていて前々から反対なのか、よくわからないのですが、ともかく、この後「お父さん」は「私」のアイドル活動については「反対」である、という認識が、雪歩の口からは度々(ことにバッドコミュになる選択肢において)語られることになります。

一方、雪歩母の、雪歩のアイドル活動への態度がうかがわれるのが、この「ライブ(市民ホール)」コミュになります。

・本番前の楽屋に花束が届く。雪歩はその花束を「お母さんが作った」ものだと断定する。
(「そうそう、雪歩宛てに花束を預かってたんだ。ほら、これでも持って落ち着け」 「ああっ! これは、この花束は、私のお母さんのっ!?」「そうなのか? さっき見知らぬご婦人から預かってきたんだが」 「間違いない、お母さんの作った花束ですっ。お母さん、この会場に来てるみたいですっ」 )
・母は普段、あまり家から出ない。理由は父が「厳しい」からである。
(「お、お母さん、いつもはなかなか家を出られないから……お父さんが厳しいから」 )
・母がライブ会場に来ていると考えた雪歩はテンションが好転する。
(選択肢「抜け出してきたのかな」→ 「そうです、きっとそうです!ああ、なんか感激だなぁ……」 「よーし、客席のお母さんに届くように、しっかり歌え、雪歩っ!」 「はいっ! いつも以上にしっかり!心を込めて、歌いますっ」 )

このコミュでの行動から、雪歩母が雪歩のアイドル活動をすでに知っていて、積極的に応援する態度であることが推測できます。同時に、雪歩の側も、母が仕事中の自分を励ます行為をしておかしくないと信じていること、そうした母の行動/存在が、雪歩にとって励みになる事柄であることも、示されています。

このコミュでは、雪歩父が原因で雪歩母が家から出ない、という家庭内での様子も語られています。
雪歩父には何か妻を出歩かせられないような事情でもあるのだろうか、と勘ぐりたい気もするエピソードです。が、雪歩父が雪歩や「お弟子さん」に対しても一様に厳しく生活面を統制している人であること(ランクD「ある日の風景3」、ランクD「TV出演(ロケバス)」など)、雪歩への同級生からのラブレターを破り捨てるような人でもあること(ランクAB「ある日の風景7」)を考えると、単に彼の厳格さ、あるいは家族への過保護気味の愛着の現れだという気もします。

このコミュでもう一つ興味深いのが、届いた「花束」を「間違いない、お母さんの作った花束」とする雪歩の言葉です。
「お母さん」が「作った」とわざわざ表現するからには、雪歩母が「花束」の作製に関わるようななんらかの素養(花道やフラワーアレンジメント?)を持っている、また雪歩は母の作ったものを見分けられる程度にはそうした母の活動に接している、とも想像できるのではないでしょうか。


・ランクD「ある日の風景3」

SynP アイドルマスター Badな一日 雪歩編23 09年05月19日

雪歩母に関する情報として、音楽をめぐるものも存在します。
ランクD「ある日の風景3」では、CDを聴くことをめぐる家の状況が語られますが、このうち選択肢「お母さん」で、母についての言及が見られます。

・母は音楽CDを聴くことに肯定的で、特に「ギターの曲」が好き。’
(「ええっ!? お母さんは、ギターの曲とか好きですよ。」)
・雪歩はCDを聴くのであれば、父には「内緒」で母と「ふたりだけ」で聴きたい。
(「もしCD聴くなら、お母さんと私と、ふたりだけで、聴くかなぁ」「お父さんには内緒内緒、かもしれないですね」「お父さんにも聴かせてみればいいのに」「そ、そんな! きっと無理ですよ! ううっ……」)

このコミュでも、雪歩母が、雪歩の意志を理解し、楽しみを共有できる相手として雪歩から見られていることがわかります。
これは、このコミュや先の「ライブ(市民ホール)」コミュで父をめぐる選択肢を選んだ時に窺える、雪歩が父を、自分の意志が通じない相手としておそれている態度と、表裏の関係にあるでしょう。
そしてその結果、雪歩には、父に「内緒」にすることで母とだけ共有する時間・空間を持つことが楽しい、という心理が存在しているようです。これは、先に挙げた休日コミュや「ライブ(市民ホール)」コミュにも通底するもの、と考えることができそうです。


ランクD「ライブ鑑賞(勉強)」

ぶたP 純白と豚 36 08年01月06日

萩原家の音楽をめぐる事情は、ランクD「ライブ鑑賞(勉強)」でも語られます。

・母も雪歩も「オールディーズバンド」の音楽が好きで、母はそういった音楽をよく聴いている。
(「おっ、気に入った? ちょっと渋めの音だし年配向けのステージかと思ったけど」 「私、好きなんです! お母さんも、こういう音楽、好きで、よく聴いてて」 「しかしお母さん、なかなかいい趣味だな」 )
・父が「元バンドマン」で、母が「ライブのお客さん」だったことが、二人が出会うきっかけ。
(「昔、お父さんが元バンドマンで、お母さんがライブのお客さんで、それで」 )
・父は今は音楽は弾くことも聴くこともない。雪歩は父が音楽をやめた理由を母から聞いている。
(選択肢「何故弾かなくなったの?」以下)
・母は父が音楽をやめたことを残念に思い、父が使っていた「ギター」を「また弾く気になってくれた」時のために保管している。
(「そうか、今は弾かないのか。事情はわからないが、なんだかちょっと残念だな」 「そうですね、お母さんも残念そうで……」  「あっ、でも、ギターはいまでも大事にしまってあるんです」 「お父さんが昔使ってたギター……また弾く気になってくれたときのためにって、お母さんが」 )

音楽をめぐる話題から、父と母の馴れ初めにまで話が発展しています。
またここでは、これまで雪歩のアイドル活動に「反対」であり「厳しい」、という雪歩視点での姿が強調されてきた、雪歩父の側の事情が語られています。高ランクコミュや無印での新規のコミュで雪歩父の様々な側面が描写されていくきざしを感じますが、その内容が、雪歩が父から直接聞いたのではなく、母を介して知ったものである点もポイントでしょう。


ここまで挙げたコミュからだけでも見て取れるように、雪歩の会話は、様々な局面で家族をめぐる話題が出てきます。またその内容も、具体的で生き生きしたエピソードに富み、父の描写、母の描写、自分からの父及び母への心情、父から母への態度、母から父への態度、と多様な側面への言及がある点が特徴的です。

・雪歩の人生の中で家庭での生活、家族との関係が大きな比重を占めている
・またその中でも、父に対してと母に対してで雪歩が抱いている心情に差がある

こうした点を踏まえることが、雪歩シナリオのストーリーを考える上で重要だと、私が考える次第です。
それでは、家族との関係を軸とした時、彼女のストーリーはどんなストーリーだと言えるのか。それについては、書くために雪歩父についてのまとめが必要になるので、後日、また書く機会があれば、と思っています。


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