10/6雑記 最近見たもの(テキスト系いろいろ)


駄々をこねる人のことをダダイストと言い、駄々をこねたがる思想のことをダダイスムと言う、というネタを、今考えました。

ダダイスム:「第一次世界大戦に対する抵抗やそれによってもたらされた虚無を根底に持っており、既成の秩序や常識に対する、否定、攻撃、破壊といった思想を大きな特徴とする」(Wikipediaより)

……だいたいあってる気がしてきました。
ついでに、穴に埋まりたがる習性のことをアナアキズム、穴に埋まりたがる人のことをアナアキストと言う、というネタも今考えました。実にどうでもいいですね。


……えーと、最近見た動画についてのメモの続きです。

chanana氏『デコのおまわりさん』、テラフガシP『アイドルたちの念能力バトル』及び『Heart Rocker』のネタバレを含みます。






いがこ氏 【ダンガンロンパ人狼】Chapter1-5 13年10月06日

・謎解きものの最終回なので何を書くか難しいですが。手に汗握らせておいて、最後にこれで良かった、こういうものが見たかった、と感じられるところに着地する、その手綱の取り具合が素晴らしかったです。ダンガンロンパ人狼の創作者2人ともに共通する凄さは、 "人狼というゲームのプレイを見ている面白さ" と "このキャラクターたちがゲームをしている姿の面白さ" の二つの面白さの交接点に、見事に立つストーリーを編んでいるところ、だと思います。
・かわいいから許す。
・かわいいから許す(大事なことなので2回(ry)。このコメントを最初に打った人えらい。
・続編があるとすれば、おそらく今度は『スーパーダンガンロンパ2』のキャラクター中心のシリーズになるでしょうから、Chapter1の裏話パートが来たらそれで、連載継続中の無印ダンガンロンパキャラクターのストーリーものは一旦なくなることになりますね。寂しいなあ。


事故米P 【im@s人狼】アイドル達のドシロウト人狼 【14人村】 (13年05月27日〜)

・第七次ウソm@s投稿作品が連載化。
・ダンガンロンパ架空戦記に私がはまり込むきっかけになった罪なシリーズ(笑)。その節はお世話になりました。
・言及してきたダンガンロンパ人狼やダンガンロンパ遊戯王のシリーズが、「ゲームがわからなくても楽しい」「楽しんでいるうちにゲームがわかってくる」ものだとすれば、この作品は「ゲームを理解しながら楽しんでいける」作りになっているところが凄いと思います。単に用語を説明すればよいという問題ではなくて、知らない人の想像力・思考速度でついていって楽しめる、それでいて知っている人を退屈させない、そういう作りであることが必要なわけです。
・あとは、何か書こうとしても、だいたいab-cd氏の各記事 見てれぅ! Pさんは無残な姿になりました 見てれぅ! プレイヤーへの説明、視聴者への説明 見てれぅ! ビジュアルの効果 見てれぅ! 推理と説得 で言われ尽くしているな、という感じですね。


シュレ迷子P 【卓m@s】旅籠の日雇い冒険者達【SW2.0】 (12年12月16日〜)

・ab-cd氏の記事つながり。というのは、このシリーズは、ab-cd氏の記事 見てれぅ! 日常の楽しさ がきっかけで追いかけ始めたので。
・ab-cd氏の文章を読んで、そうかそういうところが面白いのか、と思って見始めた、まさにそういう要素が面白かったので、書けることがないんですよね。氏の、この作品はこここそが特徴なんだ、面白いんだ、というポイントを抽出して、簡潔平易な言葉にまとめる能力は、ものすごいですよね。
・芝居や音楽は、アイマスがアイマスであるが故に、架空戦記・卓m@sでも絡められること頻繁な要素ではありますが、このシリーズではコンセプト上、実際に架空世界に存在する生業として、劇団・楽団がストーリーに絡んでくるところが、興味深いですね。


chanana氏 【アイマス×オホーツクに消ゆ】 デコのおまわりさん 第二十七話 番外編 13年10月03日

・解説回。警察、というか、行政機構というものがどのようになっているか、を勉強できる、これだけで一級品の教養講座でもあります。
・改めて並べられると、立ち絵のバラエティ(出自の多様さ)に感嘆したり。ちなみに、雪歩が2素材であることに特に意味はないそうです。
・千早は(視聴者に)嫌われているから、ということが動画中で何度も言われています。実際これまで、視聴者のコメントからの千早への反発は存在したのですが(ただし、過去エピソードでの描写で、それも変化しつつあるかもしれません)、私はこのシリーズの千早に、悪い印象は全然持っていないんですよね。
コメントで、千早は感情的になりすぎてる、という感想があって、伊織とのやりとりの印象だけで考えると確かにそう思えるのですが、行動を追っていくと、むしろ、そういう感情・恣意で仕事上の判断を左右していないところこそが彼女の特徴、と言えるのではないでしょうか。
もっと言うと、たとえば伊織の場合はこのまま我を押し通して、その結果事件を解決すれば満足できるかもしれない。凛であれば、道警が手柄を立てて警視庁の鼻を明かせば、溜飲を下げられるかもしれない。けれども千早の場合はそんな風に、感情や恣意(志や希望、と言い換えてもよい)で自分の在り方を決定して、それによって満足できるような選択肢が、既に仕事の中から失われている。それこそが千早の不幸なのだと思います。
別のコメントで、千早は研究者になっていた方が幸福だったんじゃないか、というものや、あるいはもっと前の回で、彼女は偉くなって組織を変革するつもりなんじゃないか、というものもあって、どちらも納得のいく説だと、私は感じました。このままでも、千早は千早の立場として最大限公平で正しい仕事をしていくでしょう。けれども問題は、そこに千早にとっての満足、幸福は存在し得るのだろうか、ということなのです。


看板泥棒P im@s×星を継ぐもの (13年05月25日〜)

・第七次ウソm@s投稿作品が連載化。
・しっとりして重々しい雰囲気を醸し出すこの作者の作風に、ぴったりの題材だと思います。
・J.P.ホーガンの原作、星野之宣の漫画と、元々参照できる原案が複数あるところに、ノベマス化にあたってのオリジナル要素・展開の存在がうまく作用して、原作で感じられるワクワクや驚きはそのままに、原作知識の範囲や量を問わず、先の予測がつかないドキドキを誰もが味わえるシナリオになっていると思います。
・律子ハント、千早ダンチェッカーともに板についていてかっこいい。


チンゲールP ゆきほのあしあと 沖縄・首里城 13年08月12日

・沖縄のグスクを雪歩が巡る旅、全4回(完結済み)の初回。各話とも再生時間は3分半前後。
・旅m@sの中でも、Pとアイドルが日常会話しながらの旅行、ではなく、アイドルが番組のナレーションやレポーターを務めているスタイルの動画がことのほか好きな私の嗜好に、ドンピシャリのシリーズ。沖縄の歴史、という題材がまた、既存の作品と違った個性になっていて、ロマンを刺激されます。
・この後連載されている船旅シリーズも好きです。


ごすけP 【旅m@s】 千早・雪歩の北三陸旅行記 「宮古編」 13年08月02日

・タイトル通り、千早・雪歩が三陸海岸を二人旅。現在「宮古編」・「釜石編」・「三陸鉄道編」の3編が存在。
・まあ、13年デビュー旅m@sPの中でも注目株の一人、ということで、旅m@s界隈ですでに高い評価のある人ですから、私がこの作者の何がどうと云々することもない感じですね。
・普段と違う土地に居て違う体験をしている、という "非日常感" 、気のおけない友人とプライベートな時間を過ごしている温もり、という "日常感" 、外部(視聴者)に向かってレポート・紹介をしているという "非日常感" 、会話の中から普段の彼女たちの関係や生活が透けてくる、という "日常感"。そういう、旅という時間の中にしかあり得ない、日常感と非日常感の交錯具合が絶妙。


マーリンP 【アイマス×GB】千早と『ネバーランドのリンゴ』 (13年04月20日〜)

・旅つながりで。ファンタジックな架空世界を旅するロマン、旅情を満喫させてくれるシリーズ。
・ゲームブックが題材、かつその進行に忠実に沿ってストーリーがまっすぐ進んでいくということで、戦闘の複雑化やストーリーの重層化・群像劇化があり得ない、作者もそれを目指していない、ということが、こういう方向に表現が研ぎ澄まされていく要因になっているのかな、と思ったり。まあ、ゲームブックが題材でも、フルプレートPのように戦闘シーンの映像表現に力を注ぐ作者もいるわけで、やはり題材から必然的に、ではなく、作者の志向によるところが大きい、と見るべきでしょう。
・いずれにしろ私としては、こういう動画があるって素敵なことだな、幸せなことだな、という、まあ、それだけでいいですよね。


極東P マジャール年代記 (13年08月08日〜13年09月05日完結) 

・タグ「貴り部」。すなわち貴音が物語の語り部。くるくると滑らかに言葉とストーリーが回っていく極東節に、語り部が歴史を物語るというスタイルが絶妙のマッチング。そして貴音に勿体ぶった言い回しで語らせる、というのもはまり役。
・あまりにも滑らかに脳内に進入してくるので、誰かにマジャールの歴史について教えてください、などと聞かれたら、この動画のストーリーを話してしまいそうです。
・最近楽しみにしているシリーズ、という記事を立ててこの動画を取り上げようとして、気がついたら完結から1ヶ月が立っていました。いやはや。ちなみに1話5分前後の全8話。
・その最終回の説明文には、「テストプレイと違って、いつまで経ってもハルモーシュが感動的な最期を迎えてくれないため、これで終りにします。」とあります。このあっさりとした明快さが、実にらしい、と言えるのではないでしょうか。


1d365氏 【アイマス】面妖王国のあととり娘 【CK2】 (13年08月02日〜)

・語り部シリーズ、ということで、上記極東P作品とセットで貼る予定でした。これが処女作で、現在5話まで投稿。
・こちらは小鳥さんの語りで開幕。講談を意識されているようですが、どちらかと言うと、口上つきの由緒正しい西洋古典演劇の趣き。
・MMD静止画に、メッセージウィンドウや文字表示にも凝っての雰囲気作り。
・「面妖王国」だけあって、本作も貴音さんが輝いています。時代物と言えば貴音さん、ですね。





最後。以下の文章は、テラフガシP作品の大きなネタバレを含みます。

テラフガシP 【アイマス紙芝居】アイドルたちの念能力バトル【大会編最終幕】 13年09月28日

長きにわたって多くの人を楽しませた物語に幕を引くのにふさわしい、素敵なエンディングでしたが、ここで書きたいのはそのエンディングそのものではなく、この作品の後に残された可能性についてです。

この物語の最大の焦点だった筈の戦いの描写を省略しても、エンディングが成立した。それは何故か。この物語における春香と美希は、対立しているように見えて結局は同じ穴の狢である、というのがポイントだったわけです。
煎じ詰めれば二人とも、行動の根底にあるのは、プロデューサーには自分だけを見てほしい、だけどそんな未来はあり得ない、ということ。だから、口では仲間のために美希を取り戻すんだ、いやそんなぬるま湯を拒否してこそ想いの強さを示せるんだ、等々言い合っている互いの建前に、矛盾や欺瞞があったとしても、その矛盾や欺瞞を突き詰めていけば、最後に浮き彫りになるのは、二人は相容れない敵やライバルなどではなく、同病相哀れむべき間柄に過ぎないのだということ。
ここで、どちらの恋心の方が強かった、結局Pをゲットするのはどちら、などという形で二人を差別化したところで大差はなく、別にそんなことは命を張って殴り合う理由にはならないというか、そんなことで殴り合う戦いをみっちり描いたところで、だから何という話にしかならないわけです。

ひょっとするとこの文章は、作品への不満を綴っているように見えるかもしれません。しかし、そういうつもりは毛頭無いのです。
ただ、私が考えているのは、ならばどのようにすれば、(「はるちは」でも「ちはみき」でもない)「はるみき」でこそのガチの殴り合い、というものが描けるのでしょうね? ということ。

テラフガシPの旧作『Heart Rocker』の春香は、自分のファンを、ファンの前で活動することを、心から愛している少女でした。それは、あの状況下で、彼女が実際に自然に取っていた行動がどうであったかを考えれば、容易にわかります。けれども、そんな春香が、最後の最後で、ファンではなくたった一人の男性を選んだ。
『Heart Rocker』と『アイドルたちの念能力バトル』の春香は同一人物ではありませんが、『Heart Rocker』で描かれた彼女を踏まえた時、『アイドルたちの念能力バトル』の彼女の有り様にも納得ができます。
目的のためには手段を問わずえげつない精神攻撃で相手を屈服させようとするスタイル、仲間を思い仲間の思いを背負って戦うという身上、本当は何よりもプロデューサーに振り向いてもらいたいという心情。『アイドルたちの念能力バトル』の中で、彼女の特徴として印象づけられているそれぞれの像には、互いに齟齬があります。その、互いに齟齬する特性が組み合って、一体の人格として動いているところに生じる強烈な存在感が、この春香さんの魅力。
ただ私は、もし彼女の抱える矛盾に、呵責なく抉り込む一撃を放つ誰かがいて、その誰かとガチで殴り合うことになるならば、その時彼女はどんな表情を見せるのだろう、と思うのです。同じことは、美希についても言えます。
それは、この作品から、いつか現れるべき新たな「はるみき」を描く作品へと、受け渡された課題であり、可能性なのだと思います。

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