ちょっと本気になって見直してみた


前の記事のタイトルで「だいたい見終わった」と大見栄を切っておいて、なんですが。
もう少し丁寧にやってもいいか、と思いまして、ダンガンロンパ動画を、もちろん全部に目を通すわけはありませんが、一当たり検索画面を眺めて探し直した、その結果についてこの記事でメモしておきます。






この記事のメインは、新たに見つけた、ストーリー系のシリーズ作品3本についてです。


ダンガンデュエル 【ロンパ×遊戯王】 12年02月06日〜最新13年08月16日

私、遊戯王には触れたことがなくて、アイマスの遊戯王コラボ架空戦記(ユギマス)も全く追っていなかったのですが、この動画はルール説明、チュートリアルにあたる部分がとてもスムーズに見られる作りになっていて、そんな私でも追いかけることができました(ルールが頭に入った、という意味ではなく、作品のストーリーにすんなり入っていけた、ということです)。

架空戦記において、導入の部分で日常的な世界から非日常的な世界への移行をどう描くか、は、ひとつのポイントですが、特にダンガンロンパの場合、本編そのものが非日常的な世界での出来事なので、(ダンガンロンパの)原作世界・架空戦記内の世界・コラボ先の世界の3つを各々どう関連づけるかが、物語の性格を決める重要な因子になります。本作はこのあたりの作りがとても秀逸で、この世界はどうなっているのか? 何が起こっているのか? という謎で物語を引っ張りつつ、日常世界から非日常世界へ入り込んでいく、架空戦記的なトリップの楽しさを存分に味合わせてくれます。

遊戯王とのコラボ作品である以上、敵とのカードでのバトルが主眼になりますが、そのバトルも、知らないなりに盛り上がれる内容になっています。(むしろ、知らないからこそ単純に展開そのものを楽しめる、という部分もあったかもしれません。)ことに、土壇場での逆転の局面において、それぞれのキャラクターにふさわしい勝てる理由、逆転できる理由が演出されているのは見事だと思いました。

また、バトルが主眼とは言いましたが、先ほど言った、本編そのものが非日常的な世界、という事情から、ダンガンロンパキャラクターの異世界の移行には、それによって、本編内では実現し得ないキャラクター同士の触れ合いが生み出される、という可能性が常に宿ります。なんてことない短い会話でも、この面子が当たり前に会話している光景が嬉しい。そういう光景が見られるのも、ダンガンロンパ架空戦記の見所だと思います。


【ダンガンロンパ2×ネクロニカ】ネクロンパ【ゆっくりTRPG】 13年09月24日

連載開始したばかりのシリーズ。キャストが私のよく知らない『スーパーダンガンロンパ2』のキャラクターなのですが、少人数なので、見ることにしました。

使用システムの『永い後日談のネクロニカ』は、舞台は人類滅亡後の世界、操作するキャラクターはゾンビ、という、ハードでもあり悪趣味でもある世界観が特徴です。
それゆえ、動画化される場合には、ハードでシリアスな世界観を前面に押し出すか、逆にプレイヤーのお遊びであることを強調するか、両極の方向性が存在すると思いますが(卓m@sでの代表的な例として、前者の側ではウマトカゲPの【卓m@s】死んドル 【ネクロニカ】シリーズ、(11年06月21日〜最新12年05月04日)、後者の側としては場面大根Pの【卓m@s】ねくろにか!シリーズ(11年08月20日〜11年11月19日完結)が挙げられるでしょう)、この動画は後者の雰囲気。

作者はストーリー系の動画を投稿するのは初めてとのことですが、動画から受ける印象は手慣れているというか、非常に滑らかでノリ良く、生き生きした会話を書く人です。
大変楽しいので、無印ダンガンロンパのキャラクターでもこういうの出てこないかしら、と思ったり。いえ、まだ見てない卓m@s動画を探せば、いくらでも見るものはあるわけですけどね。


【エルミ2x弾丸論破】苗木君が洞窟を探検する様です 11年05月12日〜最新12年10月19日

『エルミナージュ2』の架空戦記。『エルミナージュ』はウィザードリィ系のシステムの3DダンジョンRPG、とのことで、ちょうどこのブログではしばらく前にウィザードリィとコラボしたim@s架空戦記作品について書いているのですが、見てみると、なるほどそっくりのシステムでした。
このゲームには、外部から画像を取り込んで操作キャラクターの顔グラとして使用できるモードがあるそうで、その機能を使用することで、ダンガンロンパキャラクターがエルミナージュの世界で冒険する様子を描いたシリーズです。

当初は、ごくたまにダンガンロンパキャラクターの台詞や音声が挿入される他は普通のプレイ動画に近い内容でしたが、霧切さん加入後の09話あたりから徐々にキャラクター同士のやりとりが増え、特に12話以降、立ち絵素材をプレイ動画に重ね合わせての小芝居や、プレイ動画を用いないオリジナルの会話シーン(im@s架空戦記で言う「紙芝居パート」)がふんだんに挿入される、アイマスで一般的な架空戦記の形態になっていきます。
これはおそらく、連載するうちにそういう表現がやりたくなって変化した、というよりも、当初から作者の中では後期のような形態が思い描かれていたにも関わらず、素材あるいは編集環境上の制約から実際に表現することができなかったのが、そのあたりから実行可能な環境が整った、ということなのだろうと思います。
ともあれ、こうして作者が存分に腕を振るえるようになった後期でのキャラクターの掛け合いの様子は、そうそう、私はこういうものが見たくてずっとダンガンロンパタグをひっくり返していたんだよ! と叫びたくなるような楽しさに満ちています。いやはや、やっと巡り会えました。
惜しいのは、そういう事情で、パーティメンバーが揃う以前の少人数旅の時の会話描写が少なかったことです。私、こういう序盤の少人数パーティが旅する雰囲気、好きなんですよねえ。指輪物語で言えば、裂け谷以前の、ホビットたちがホビットだけで旅している時間。一番最初の舞園さんと二人旅の時のやりとりとか、セレスが加入して3人になった時のパーティの空気の変化とか、あああ見たかったなあ。

さて、ゲームのパーティ編成が最大6人である関係で、このシリーズでは苗木・舞園・セレス・大神・大和田・霧切(登場順)の6人がレギュラーメンバーになっていますが、なかでもセレス・舞園・霧切の3人にトリプルヒロインとでも言うべき大きな存在感があります。
この3人の顔合わせ、というだけでも私得ですが、この3人はまた、本シリーズの特色である独自のキャラクターづけと役割分担が、特に色濃く表れている面子でもあります。以下に、本シリーズのおけるこの3人の特徴を簡単にまとめます。

・セレス システム上、他のキャラクターより生き残りやすいジョブに就いていること、交友関係が広い設定になっていることから、パーティの先導役・交渉役として見せ場が多い。性格的には、原作に比べて普通にいい子というか、仲間思いで比較的素直に感情を表に出すようになっている。ちなみに作者はセレスさん好きだそう。 
・舞園 苗木(主人公)と一番最初に出会っている関係で、苗木との間には幼馴染み的な親密さがある。性格的には、素直で純朴で世間知らずな、微笑ましい人柄になっている。原作における舞園も「良い子」なのだが、その奥に何があるかわからないところが肝のキャラクターなので(「実は黒い」ということではない。あくまで「わからない」のが肝)、そのウラ・奥・陰をすっかり消してしまうとこうなるんだろうな、という感じ。動画に寄せられたコメントに曰く、「この動画の舞園さんは女神」。
・霧切 ゲームシステムや作者の事情についての説明、視聴者コメントへの反応など、メタな台詞を担当する。シリアスなシーンでは頭脳役で司令塔だが、日常的なやりとりではもっともはっちゃけていて、変態淑女化したり仲間を積極的にいじったりと、およそ原作では想像できないような言動を取る。視聴者からはメタギリさん、ユリギリさんなどと呼ばれる。

いずれも、ダンガンロンパ原作におけるキャラクター性とは必ずしも一致しないわけですが、巧みだと思うのは、それでいて、彼女はこういう環境で生まれ育っていたらこんな感じになっていたのではないか、というラインを外していないように思えることと、これによってヒロインたちは主人公との間に各々異なる関係性を持ち、物語内での役割・見せ場が被らないようになっていることです。
これは、作者が原作における彼ら彼女らの関係性を、丁寧に読み込んで把握しているがゆえのことでもあると思います。2chのSSなんかだと、よく見かけるんですよね、とりあえず全員に苗木への恋愛感情を持たせてみた結果、会話は交通渋滞を起こし、それぞれのキャラクター性も死んでいる、みたいなパターンを。
ちなみに、本シリーズの作者は、『ダンガンロンパ』『スーパーダンガンロンパ2』両ゲームのChapter1の(実況プレイではない)プレイ動画を投稿している人でもあります。それらを見ると、この人が尋常でないレベルでこのゲームをやり込んでいること、また動画を通してこのゲームの魅力を伝えることに強くこだわっていることがわかります。私の知る限り、およそニコ動に投稿している投稿者の中で、もっともダンガンロンパというゲームに惚れ込んでいるのは、この人です。

そういうわけで、私が見たかった "ダンガンロンパの架空戦記" を見せてくれた本シリーズでありますが、20話まで進んだところで投稿が途絶えています。
動画を作る人というのは大概、たとえ文章が主体の活動をしている人であっても、手を動かしてものを作るのが好きなものであって、それが動画編集技術の向上、新たな演出の導入をもたらすのですけれど。ものづくりを極めていこうとする衝動というのは、ある時点まではストーリーを編んで形にしていこうとする衝動と互恵関係にあるので、いつまでもそうやって相乗効果で前に進んでいけるのかというと、その先はなかなか難しいことになっているものだと思います。まあ、このシリーズが止まったのがそういう理由かどうかはわかりませんが。


以上で、ダンガンロンパ関連の(私が発見できた)”テキスト系” 動画は全てになります。前の記事で言及した人狼動画・ゆっくりTRPG動画も含めて、数としてはごく限られているものの、存在する動画群そのものは粒が揃っている、という印象です。

例によってついでに、ストーリー系のシリーズ作品以外のダンガンロンパMADも、いくつか貼っておきます。
まあ、アイマスMADのような素材の強度があるのでなし、こちらに思い入れがたっぷりあるのでもなし、わざわざ貼って何か書きたいと思うことなんて滅多にないわけで。貼っているのは、他と比べて出来がどうこうというより、なんであれ私が書きたいと思う何かを含んでいる動画(である場合が多い)、ということになります。


ダンガンファンタジー#01 12年12月29日 #02 13年07月10日

エルミナージュ2架空戦記の人の動画。ダンガンロンパキャラクターでファイナルファンタジー風の戦闘を。一応ストーリー仕立てになっていますが、戦闘画面の再現が主眼で、続く予定はない模様。


【手描き】だんろんふぁんくらぶ 13年07月23日

これもエルミナージュ2架空戦記の作者。テキスト系動画内での、より複雑な映像編集の導入 → 複雑な映像編集を駆使した単発のテキスト系作品 → テキスト系ではない単発動画 という、ニコマスでも見られる遷移が観察できます。
流石のダンガンロンパ愛の充満ぶりで、手描きベースでこれだけやれば、伸びるのもむべなるかな。
個人的には、霧切さんと舞園さんが向かい合ってるショットが、なんでもない絵のはずなのに、『苗木君が洞窟を探検する様です』の二人の関係を思い浮かべて笑ってしまいます。
あと、この人は、どんな動画でも、原作のChapter1に含まれている範囲を越えるネタバレは、絶対に入れないんですね。 


【音MAD】Dg.RONPA【ダンガンロンパ】 13年06月29日

音MAD系から一応、一つだけ。オールスターで全員の特徴的な台詞が聴けておトク。葉隠くん存在感ありすぎです。


ダンガンロンパEDがモノクマの歌に変更されたようです 13年07月19日

声優つながりでOPやEDを差し替えた動画はいくつもありますが、この動画は歌詞の本編ストーリーとのマッチングがなんとも絶妙で、笑うべきなのか怖がるべきなのかしんみりすべきなのか、どうしたものやら。「超高校級のネタバレ 超高校級の狂気 だいたいあってる」とタグが並んでいるのは伊達ではありません。


【ダンガンロンパMMD】霧切さんのVALENTI【モデル配布】 13年07月06日
【ダンガンロンパMMD】霧切さんでMasked bitcH【モデル配布】 13年08月27日

確認できた限りでは、無印ダンガンロンパのキャラクターで現在までにMMDモデル化されてるのは苗木・桑田・モノクマ・霧切・不二咲の5人(4人と1体)だけで、うち複数のモデルが存在するのは霧切さんのみ。
というわけで、MMDでは一人勝ち状態、MADや手描き絵でも、総じて見れば一番露出している筈の霧切さんですが、MMDを別にすると、意外にソロでの存在感があまりない印象です。
下でも触れていますが、たとえば音MADのネタとして使い勝手がいいのはセレス・葉隠・石丸あたりだったり、専属的にソロで動画を作りたい人が出てくるのは舞園・桑田・不二咲あたりだったりして、MADの中で霧切さんソロでこそ、という仕事が案外ないんですね。


ここから下は、再生数的にやや目立たない動画。


【手描き】ほぼ舞園さやかちゃんでピンドラEDパロ【ダンガンロンパ】 13年07月07日

タイトル通り、手描き絵で別のアニメのトレス。アンニュイな雰囲気。
舞園さん動画は、数としてそんなに目立つわけではありませんが、ああ、舞園さん愛されてるなあ、という動画が多いところがいいですね。
愛されているという点では、石丸くんなども随分愛されていますが、舞園さんの場合、こういう彼女をこそ見たいんだと、あるいは彼女のためにこそ手間ひま掛けるんだと、そういう凝縮された意識が伝わってくる動画が多いんですよね。


MAD/ダンガンロンパ×Masquerade! 13年09月01日 

「セレス廃ホイホイ」というタグがあるのですが、セレスさんは「豚が」とか「ビチグソが」とか仰せになるようなお方なので、MAD上では "罵倒してくれる女の子枠" としての出番が多いです。"くぎゅう枠" としての伊織、みたいなものですね。
そういう中でこの動画は、「美人なセレスさん詰め」とある通りに彼女の美しさをフューチャーしたMADとして、貴重なのです。耽美的で浮世離れした雰囲気は、セレスさんならでは。


【踊ってみた】モノクマがハンガリー舞曲踊ってみた 13年09月16日

ユーモラスな素材に目を付けていて、しかもこの動画はちゃんと曲の展開に合わせてモーションを選んでいるので、見ていてなかなか楽しいです。もう少し緩急の激しい音源を使って、拍に対してとパッセージの切り替わり時のタイミング合わせを丁寧にすれば、とても愉快なMADになりそうです。そんなことしても、別に再生数が伸びたりはしないでしょうが(笑)。
あれですね、アイマスMADが、いかに音楽に合わせるということに関して神経の繊細な世界なのか、こういう時に実感します。


【ダンガンロンパ】超高校級の浮気【MAD】 13年07月31日

たぶん、この曲をフルでアニメMADにしようとした時、合いやすいところから合わせていったら素材が足りなくなって途中で痴話喧嘩の相手が変わる、ということは往々にしてあって、この動画は一見するとそういう動画に見えます(実際、構成上の問題から多少話の筋立てがわかりにくくなっているところはあります)。けれどもこの動画の場合は、こういう構成になっていることに、ちゃんと意味があるのです。
つまり、後半になって苗木くんと言い争う相手が交代するのは、ヒロイン役が乗っ取られたのだとか苗木くんが乗り換えたのだとか考えるのではなく、後半の相手は前半の彼女が言えなかった言葉を引き継いでいるのであり、苗木くんもまた本来彼女に言いたかった言葉を今ぶつけているのだ、と考えれば、話がすっきりします。
そうなった時、このMADにこの歌が使われている意味も変化します。すなわち、この動画においてこの歌は、どうせなんだかんだで元の鞘に戻れるんだから、という安心感に寄りかかった痴話喧嘩の歌としてではなく、実は、未練を抱えたまま生き続ける人間の歌、として歌われていたのだ、ということ。そしてそれは、本編第一章のテーマそのものでもあります。
某Pの言葉を借りれば、「ゆりしーショックを引きずったまま生きるのも一興。」ということですね。あれ、なんか違うぞ?


そんなところで。ダンガンロンパ記事を書いていて、何が楽かって、切り捨てたいものを気楽に切り捨てられるところが楽ですね。ダンガンロンパ関連はもう一本、2chのSSについて記事を書いて、それで本当に打ち止めとなる予定です。

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