4/2近辺の雑記、予定だったもの。


ひとつの話題しか終わっていない不思議。
西尾維新のキャラクターの台詞で、「どうでもいいこと日本代表」というのがありましたが、私、わりとあのフレーズが好きです。









・アーケード/無印/SP
「最初のファンである、俺からのプレゼント。
 全イメージが少しずつアップ。」

アイマスのゲーム内における、衣装・アクセサリーの説明文は、たいがい誰の視点から誰に向かって書かれているのかよくわからないものになっている。その中で「お姫さまティアラ」は、「俺」という(=「プロデューサー」に違いなかろう、と想起させる)具体的な主語の存在によって際立てられている一品である。
周知の通り、アケマス/無印/SPのストーリーにおいて「お姫さまティアラ」は、いかなるシナリオにおいても必ず、新規のユニットが最初に獲得するアクセサリーであり、それ故にプレイヤーから、しばしば特別な思い入れ、意味付けを込めて捉えられてきた。
とは言え、ゲーム内に、このアクセサリーの入手をめぐる特別なエピソードの描写があったりするわけではない。ようは、「最初のファン」である「俺から」の「プレゼント」という3つのキーワードからなる、この一文が全てだ。

さて、「お姫さまティアラ」の特別さ自体は、どのアイドルのPにとっても共通のものだろうが、春香の場合には、これが単に特別で大切な思い出の品である、というだけで済まないややこしい話になる場合がある。
つまり、アイマスのストーリーの中で特殊な存在だとしばしば考えられている、春香のランクAドーム成功EDを前提とした場合、「最初のファン」という言葉が問題になる。
EDで春香とPが別離することが問題なのであり、春香が「アイドル」であること(もしくは、Pが春香をそう規定すること)がその展開を不可避にさせている、という考え方をするならば、「最初のファン」としての「プレゼント」とは、「普通の女の子」とその恋人の関係にはなり得ない、「ファン」と「アイドル」の関係を二人の間に固定するアイテムであり、すなわち春香を一人だけを愛する(一人だけから愛される)ことを許されない「アイドル」の立場に縛り付けるものである。
そこまでうがって考えずとも、ED後、Pと別れて思い出のティアラだけが手許に残った春香がその後どうなるのか、と想像しただけで、良心的な春香Pは夜も眠れなかったりゴハンが進んでしょうがなかったりするもののようである。


・L4U
「最初のファンのあの人からプレゼントされた思い出深いアクセサリー。
 忘れたりなんか、しませんよ。」

L4Uにおいては、「お姫さまティアラ」の説明文が変更されている。「最初のファンのあの人からプレゼントされた」という台詞は明らかに無印の説明文と対応していて、この一文はアイドル視点で、「あの人」=無印におけるPであろう、と考えるのは自然だ。そうすると、続きの文も同じくアイドル視点と考えて不自然ではないから、私(アイドル)は以前のP(に関わる何らか)を忘れていない、というメッセージがここに綴られている、と読めることになる。
こと春香の場合、上で述べたような諸相を考えた時、この「あの人の思い出」「忘れていない」というワードだけでも、何を思うべきか人によっては重大な問題であろうが、L4Uには更に話を錯綜させる要素がある。

すなわち、L4Uにおいてアイドルと会話する主体は「ファン代表P」であって、この人物はその設定、言動からして、アケ/無印においてアイドルをプロデュースしていたP(=「最初のファンのあの人」)とは別人と考えるのが一般的である。
そうすると、直接は描写されない、本来の彼女のPと彼女との現在の関係をどうなるか、またこの「ファン代表P」の位置づけをどう考えるかが、L4Uの内容が判明したリアルタイムにおいては重大な問題であったことは想像に難くない。L4Uのストーリーと「ファン代表P」の存在は、その内容が後のアイマスの展開の中でほとんど反映、回収されなかったことによって影を薄くしていったが、今日でも春香が語られる際にL4Uのコミュが引用された場合には、引用者がそれにどのような位置づけを与えているのかが、ひとつのポイントになるであろう。

参照:

(´゜д゜`)みんなはるるんと麻呂のデートスキャンダルでおったまげ - はじめてのC お試し版


・2
「おとぎ話のお姫様に似合いそうな髪飾り。
 いつか、きっと、女王様になってね!」

『アイドルマスター2』には、以前のアクセサリーと微妙に表記が異なる「お姫様ティアラ」が登場するそうであるが、私はゲーム内でこのアクセサリーに関してどんな描写が存在するか知らない。ただ、新規ユニットが最初に自動的に獲得するものではなく、多額のゲーム内通貨を消費することで入手できるアイテムになっていることは聞いている。説明文を見ても、「俺」や「あの人」や「最初のファン」と言った特殊な表現は存在せず、誰の視点の文章なのかよくわからない、いかにもアイマスのアクセサリーの説明文らしい文章になっている。
この「お姫様ティアラ」の説明文の中で意味ありげな表現を探すとすれば、対比的に用いられている「お姫様」「女王様」という言葉であろうが、私にはそれに何か深い意味があるのかどうかわからない。その言葉に意味を見出だせるとすれば、それは2のシナリオを読み込んだプレイヤーの仕事となろう。
(なお、「女王」という単語は、アイマスのゲーム内で言えば、アケ/無印の伊織シナリオで重要な意味を持っているわけだが、2のアクセサリーと関係があるかどうかはよくわからない。)

ともあれ、明らかな連続性、対応関係が窺えたアケ/無印/SPの「お姫さまティアラ」とL4Uのそれとは異なって、説明文の文面からも、2における「お姫様ティアラ」は、以前の「お姫さまティアラ」との間での、設定、ストーリーの直接的な連続性は存在しないように思える。
しかしながら、そうであっても、以前のソフトをプレイしてきたプレイヤーにとっては、やはりこのティアラが特別な思い入れをもって捉えられるのは不思議なことではない。プレイヤーの側の文脈においては、しばしば2において「お姫様ティアラ」を入手するという行為が、自分からひとりのアイドルへの特別な贈り物として、あるいはアイドルのために自分が取り戻すものとして思い入れられていたこともまた、ティアラについて考える場合には無視できない事実であろう。

参照:

カブキンP 999000マニーのお姫様ティアラ買った記念動画 アイマス2 11年02月27日


グッドエンドの奇跡:さそり庵(※『アイドルマスター2』真シナリオネタバレ注意)

黒糖もやし:【アイドルマスター2】3周目 やよいユニット あのアクセを買いました【ネタバレ注意】(※『アイドルマスター2』やよいシナリオネタバレ注意)


アニマス
登場しない。

ここまでティアラにまつわる春香に特有の事柄として書いてきたことは、実質的には ”ティアラに仮託されたランクAドーム成功EDにまつわる事柄” であるわけだが、そのそもそもの発端であるランクAドーム成功EDは確かに、重要な内容を含むにも関わらず、いかにも唐突で説明不足感があって、少ない情報しか明示されていない。それ故、アイマスのファンコミュニティにおいては、その少ない情報の行間を補おうとして様々な想像が生まれてきたのであるが、このEDを補足しようとしてきたのはファンの側のみではない。公式の製作者側もまた、そうしたファンの需要を汲み取ってかどうか、機会あるごとに、ランクAドーム成功EDを補足するような描写を公式のコンテンツの中に付け加えてきた。
そもそも、無印において、ゲーム本体と別途に購入することで読めるようになる「アイドルからのメール」において、春香のドーム成功ED後のメールがやたらと女々しい内容だったり、更にはシナリオ終了後に現れる社長からのメールまでがやたらとフォローするような文面だったりしたのが、既に補足だったと言える。
そして、設定的には一般のファンに向けたプロモーションである筈のところのCD『MASTER ARTIST 01』においては、何故か「明かりも消えて、ファンの歓声も消えて…… プロデューサーさんとの別れも近づいて…」云々、などという随分とプライベートな台詞が挿入されたりして、以後もアイマス関連のCDにおいては、春香に、「あの人」というキーワードで表わされるような特定の誰かへの想念を語らせたシーンが時折現れる。
そのようにして、ED後に存在する "絆" あるいは "想い" というようなものを補筆する方向に、公式の展開も動いてきたわけだが、結局最終的な解決でありゴールであると目されるところの "春香と彼女のPが幸せに結ばれている光景" 自体はゲーム内に存在しない以上、それはそばに居ない存在、望んでも届かない存在に春香が呪縛され続けている、という文脈を強化し続ける営為であった、という見方も成り立とう。

こうした文脈は、設定的にはアケ/無印の春香とは全く異なるものを与えられた、SPや2の春香に対するファンコミュニティの解釈にも大きな影響を残していて、SPや2の春香のストーリーを捉えるに際しても、しばしば単に無印ランクAドーム成功EDに比較してそのEDが春香とPが結ばれる含みが強いかどうか、あるいは春香とPの関係性を無印からの連続性をもって捉えられるか、といった単純な視点が重要視され続けることにもなった。

アニマスにおけるP(通称「赤羽根P」)は、既存のゲームにおけるPとは異なって、姿形と声優を与えられた、アイドルたちとまったく同様のアニメ中のいちキャラクターである。
従って、ゲーム中のストーリーを、ゲーム中のPの視点を介してのプレイヤーとアイドルとの関わり合いとして捉えることができた、アーケード以来の765プロ系列のゲームと違って、視聴者が介在する余地なくアニメ内のキャラクターだけで物語世界が完結していることが明らかである。
すなわちアニマスに至って、春香はどう見ても完全に、完膚なきまでに、アケマス以来の、ED、ティアラ、隣にいない「あの人」の文脈と全く無関係な地平に立ったのであり、ここにとうとう春香の「お姫さまティアラ」からの解放が達成されたものとして世の春香を思う人々は凱歌を挙げる……かと思いきや、どうやらそうは話が運ばず、「俺」の贈ったティアラと関係ない地平にアイマスが行ってしまうのはどうも釈然としない、言い知れない不安を覚える、やはり何があろうと時を越え空間を越え「あの人」を想い続けてくれる春香であってこそこちらの悩み甲斐もあるというものだが、それはつまり春香をいつまでも縛り続けるということであり、そうではなく自分の願いはもちろん春香に幸せになってほしいのであり、しかし嗚呼、と悶々と陶酔し続けるのが、まっとうで王道的な春香Pに期待される振る舞いらしいですね。


元々雑記の一部なので、オチとか結論とかないです。


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