ネタバレ:亜美は可愛い


エアP
【卓m@s】亜美のひとりでできるもん! 前編【ドラダ】 (10/12/25)


【卓m@s】亜美のひとりでできるもん! 後編【ドラダ】 (10/12/28)



エアPの、この動画が大好きなのです。




タイトルの通り、ドラダというボードゲームを、亜美がひとりで、脳内で複数の役を演じながらプレイしていく、という、P名「エア」の由来となった作品です。
みんなが一緒にゲームをしている中で一人だけ仲間はずれになる、という「不憫さ」が、シチュエーションとしては目立ちます。しかし、そんな状況の亜美ならずとも、あるいは卓m@s作者ならずとも、子供のころのひとり遊びの体験というものは、多くの人が持っているものではないでしょうか。
行動範囲も狭く、身体的・知力的にできることも少なく、体感時間も長かった子供の頃に、一人で過ごさなければならない膨大な時間を抱えて遊んだ体験。そういう時のひとり遊びで感じるものは、友達や家族とわいわい遊ぶ時の楽しさとは、やはり何か質を異にしています。一方で常に淋しさ、退屈に包まれつつ、いつのまにか自分で作り出した世界に夢中になって入り込んでいる。没頭と覚醒の間をさまようような、不思議な輝きをもった体験。
もちろんこの動画は、子供のひとり遊びそのものでは全くありません。大人が、エンターテインメントとしてフィクションとして楽しめるよう工夫を尽くした構築物です。けれども、おそらくは。この動画から我々が感じ取るもの。「不憫」や「妄想」や「謎の感動」などといった、構築物の表層の言葉に翻訳したもの。その奥底には、誰もが記憶の片隅に持っている不思議な輝きが、詰まっているのだと思います。

で、亜美真美です。
亜美真美は、アイドル中最年少という立ち位置から、一般的に(公式と二次創作とを問わず)12歳の少女という設定的な属性以上に、”765プロという人間集団の中での’子供’の役割”・”アイマス世界の中での’子供’の役割”、というポジションの性格が、色濃く出るキャラクターです。キャラクター同士の関係性の中で、亜美真美の子供としてのポジションを生かしていこうとすると、自然と、悪ガキとしてあれこれいたずらを仕掛ける、会話に元気よく絡んでかき回していく、という他者に対するアクションによって、亜美真美を表現することになります。
そういう、外的に発現した亜美真美の姿の根源には、他人が通り過ぎるところから面白さを見つけられる目、自分たちで世界を楽しくしてしまえる力、そういった内的な部分での個性が存在するでしょう。けれども、それを十全に描き切るのは、なかなかに難しいことだと思います。
エアPのこの動画には、亜美真美の目から見える世界、その世界を映し出せる亜美真美の心の動き、その世界に支えられた亜美真美という個性、そういう、亜美真美というキャラクターの魅力が、目一杯に詰まっています。

さらに、この動画の主役が、「亜美」「ひとり」である、ということ。
作者の自己解説を、どこまでそのまま受け取るかはともかく。もろもろの経緯から”双子と言えば「マンチキン」”というイメージが根強くある卓M@Sで、双子を主人公に据える、それも、真美ではなく亜美を特別に据える、ということ。それが、亜美を巡る情勢に対する、なんらかのメッセージの発信であることは、間違いないでしょう。
自分が好きなキャラクターについて、他者と思い入れのあり方を共有できない。考えてみれば、それは卓M@Sの中の亜美、という特殊事例のみの問題ではありません。アイマスを好きな誰もが、何らかの形で抱えているであろう哀しみです。その哀しみを背景として、それを乗り越えんとしているからこそ、動画が生まれています。その乗り越え方の鮮やかさもまた、私がこの動画に惹かれる理由です。
作品中に、「楽しんだ者勝ち」という言葉がでてきます。この動画において、亜美はひとりぼっちの世界を目一杯楽しむことで、作者は目一杯楽しむ亜美を目一杯楽しく表現することで、それぞれが対峙するものを乗り越えようとしています。「楽しんだ者勝ち」。それこそは、亜美にこそもっともふさわしく、亜美だからこそもっとも輝かせられる道でしょう。
エアPと亜美はこの作品において、世界を隔てる壁を跳び越えているのです。それも、ただに自己の思い入れをぶつけるにとどまらない、鮮烈で幸福な跳躍によって。その跳躍する意思の力が我々の心にもたらした震動こそ、視聴者が終盤の展開に対して「謎の感動」と呼んだものの、正体なのでしょう。

もう一つ。この動画は亜美も素敵だけれど、真美も素敵です。
もちろんこの物語の中に、亜美に対して悪意をもった人間などいる筈もなく、みんなそれぞれに亜美のことは気遣っている訳です。でも、一番に亜美のことを思っているのは真美で、亜美のいる世界を誰よりも理解しているのも真美。それが、本当にごく自然に、ごくごく当たり前のこととして、二人の会話の中で表現されているのです。そんな亜美真美が、好きです。

まあ何が言いたいのかというと、亜美は可愛い!! ということです。(もちろん真美も!!)


エアP 
【卓m@s】裏切りは丘の家で 第1回 (11/10/23)


【卓m@s】裏切りは丘の家で 第2回 (11/10/29)



さて、こちらの新作です。エアPのシリーズでは、毎回、登場アイドル中の一人が語り手役になります。そして本作は、「亜美のひとりでできるもん!」以来の、亜美が語り手の章なのです。
今回のゲームでは、メンバー中一人だけが裏切り者の役になります。そんなゲームに参加した亜美を待ち構えていたのは、どんどん亜美が裏切り者になりそうなフラグが積み重なっていく、という展開でした。これまた、シチュエーションとしては「不憫」とか「いじめ」に属しそうな展開です。
ところが、この動画においては、コメントの誰からも、亜美が「マンチキン」かなのかどうかはもちろん、「不憫」かどうかすら、もはや全く気にされていません。無論それは、エアPの描いてきたこれまでの物語の蓄積があるからでしょう。しかしそれにしても、この動画のこの、亜美に言及するコメント群の空気は、いったい何なのか。
個人的な思い入れを籠めて、決めつけてしまいましょう。この空気は、亜美と共に時を過ごしてきたみんなが、亜美にまた会えることが喜んでいる空気なのです。第2回最後のコメント群を眺めていると、しみじみと、亜美は愛されているなあ、と感じて、私はとても幸せになります。


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