ドリームですよ! ドリーム!(前編)


最近の個人的に気になっているブログナンバーワンである、イチ視聴者の忘備録のami=go氏が、こんな記事を書かれていました。

イチ視聴者の忘備録 「夢子メインの動画もっと増えろ」―――ウソM@s特講1

涼とセットじゃない夢子メイン動画。確かにあまり見かけない!
もっとも私は、長いこと(具体的にいうとブログを始める1、2ヶ月位前まで)DS絡みの作品はスルーしていたし、そもそもDSをやっていないので、未だにDS組の作品の動向はよく把握していないのですが、せっかくなので、便乗して「涼とセットじゃない夢子ノベマス」をちょっと思いつくまま挙げてみることにします。
実際のところ、涼と全然絡みのない動画はほとんど探せなかったので、ちょっと毛色の違う夢子特集、といったところでしょうか。

後編はこちら


ガテラー星人P 【アイマスDS】桜井夢子が765プロにケンカを売るようです (09/10/17)
 

初っ端から「りょうゆめ」タグが付いてるじゃねえか! はい、すみません。
ということで、これは完全に涼とセットで行動しているし、後半はりょうゆめ要素全開の動画です。ですが、この動画の二人は、涼は男であることを明かしておらず夢子の方も最初は恋愛感情を意識していないという関係で、前半部分の主眼は、戯画化された"涼と出会う以前の手段を選ばない夢子"と765プロアイドルの掛け合いを楽しむことにあると思うので。
”勝つためには手段を選ばない”という設定は、ストーリーを構成するギミックとしてもギャグ要素としても、とても便利です。しかも765プロ・876プロアイドルに持たせにくいので、原作ストーリーを踏まえるということに留まらず広く使われていますが(思えばフィロソP発の「魔王エンジェル」の使いやすさは、夢子の初期設定の使いやすさと似た所がありますね)、コメディとしてここまで高いエンターテインメント性を持った動画に仕上げているのは、さすがのガテラー星人Pです。

ガテラー星人P 【あずゆめノベマス】ヒーリング・イコン (10/7/19)
 

これは原作ストーリーを補完するタイプのガテラー星人P作品で、夢子があずさを「お姉様」と呼ぶようになる経緯を描いたものです。純粋に"涼と出会う前の夢子"に焦点を当てた動画としては、現時点で限りなく唯一に近く、そして最高峰の夢子動画だと思っています。まあ何度も述べるように、私はDSをやっていないので、実際のところどれくらい原作に準拠しているかはわからないわけですが、しかし何も知らずに見ても、この動画から窺える読み込みの深さ、設定・シナリオの煮詰め方は途轍もないものがあります。
ガテラー星人Pは、せいぜい20分程度の尺で、アイマス原作の根幹に関わる重要なテーマを補完するストーリーを描き切る作品を多く残しています。それを可能にするのが、Pの特徴的なアイドルの掴み方だと思います。
普通、原作準拠でアイドルを描写するというとまず、シナリオ・会話をよく覚えて性格をそれらしく描く、言葉遣いをそれらしく描く、といったところに目が向くと思います。けれどもガテラー星人Pの場合、まず原作ストーリーにおいてアイドルが背負っている根幹的なテーマを掴み、そのテーマからアイドルを再構成しているように見えるのです。
たとえば本作のあずさは、大変なお人好しとして描かれていますが、ガテラー星人Pはここに「この世界でお人好しであり続けるとはどういうことなのか」というテーマを設定し、そこから『ヒーリングイコン』の三浦あずさ、という人物像を組み上げている。あずさ一人取っても動画の中に凝縮されたテーマがあり、夢子にもそれがあって、しかもDSの様々なエピソードへのリンクを貼りながら、全てが連動した一つの物語を組み上げる。演出面でも見るべき点が多々ありますが、あらゆる意味で隅から隅まで隙のないこのシナリオはまさに圧巻で、ガテラー星人Pの作品群の中にあっても一頭地を抜く大傑作だと思います。

マイペースP 夢子さんの一人でできるもん (10/6/28)
 

765プロアイドルがそうであるように(ノベマスの、と言うべきか)、夢子にPがついていたら、という設定の話。5分の短編なので、何か結論があるというよりは、日常の一コマからいろんな想像や予想図がふくらむ、といった感じです。こういう765プロが舞台のノベマスではありふれた光景も、夢子でとなるとなかなか無いので楽しい。

瑞P アイドルマスター 短編 アンバランス・キス (09/10/23)
 

えりゆめ。といいつつ、ここにも涼の影は差していますが。注目していただきたいのは、カップリングにぎやかな現在のDSノベマス界で生まれた動画ではないという点です。09年10月23日という投稿日。さかちーP、若燕P、りょまPすら出現していない時期です。さらに、動画説明文:「絵理はドSだと信じてやまない毎日です。」繰り返しになりますが、現在のDSノベマス業界がまだ影も形もない時代の発言です。
「いつの日か出るかもしれない発想、それをたぐり寄せる瑞P」という、09年11月ごろに動画についたコメントが残っていますが、うん、そういうことですね。

瑞P 多角関係 第一話 (09/11/1~10/2/14)
 

りょうえりのカップリングもの、と見せかけて全然違う方向に飛んでいく話。「イリヤの空」という単語が懐かしい。瑞Pですからねえ。

にわP 【Novelsm@ster DS】 君に虹が降りた 【短編】 (09/10/4)
 

風野シュレンP マイドルアスター第18話:後編 あさってからの故郷 (08/8/31~連載中)
 

上記二本はりょうゆめなのですが、りょうゆめというカップリングだけで括りきれないものを持っているので。

にわP作品は、涼との待ち合わせ中の夢子の心理を一人称視点で描いたものですが、時期は瑞Pより更に遡って10月初頭。にわPは、「アイドルマスターDS」のシナリオを原作として踏まえた、事実上最初のノベマスPだと思います。にわPの描き出す、原作に対してセンシティブな人しか持てない、しかも作者の個性の強い視界は、大抵出現時期に対して早すぎて、すぐには後続者を生み出しません。それでも無印、SPにおいては、にわPの切り開いた道の後ろに次第に豊かな実りが生まれていったわけだけれど、さて、DSはどうなっていくんでしょう。

風野シュレンPの『マイドルアスター』は、複数の登場人物とストーリーが複層的に重なり、時系列的にもバラバラな形で動画が投稿されていくので、この回にも当然前段となるエピソードがありますが、それを知らなくてもいきなり入っていって会話の流れに乗るだけで楽しいのです。抽象度の高いテーマが話ごとに設定されている『マイドルアスター』という作品の特徴ですね。とりあえず、外見上「りょうゆめ」であるこの回など、風野シュレンPの固有空間が、まさに炸裂しています。
一応これ、シチュエーションとしては涼と夢子がデートしている話なんですけどね。こんなに理屈っぽく滔々と議論を戦わせるりょうゆめなんて、ちょっと他では見かけないと思います。風野シュレンPは風野シュレンPで、非常に独特の視界を持った作者なので、原作"準拠"を望む方の求めには合致しないかもしれませんが、原作"解釈"としてこれほど面白い視点を提示できる人は、そうはいません。

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