温故知故:動画篇


伊織ノベマスの記事が絶賛頓挫中なので、ネタの在庫整理的な記事を一つ。

ノベマス好きでございといってブログなどやっておりますけれども、見てない動画が万単位であるわけです。この前NPさんが、自分が確信を持って見たと言える動画は1割くらいじゃないかという話を書かれていましたが、私の場合も、数え上げれば多分そんなものなんだろうな、と思います。
 それで、にも関わらずと言うべきか、ノベマスでオールタイム100選を選ぶなどということをやっていたので、少しでも自分の知識の膨大な空白を埋めるために、いろいろ昔の動画のことを調べていました。
 そんな中で見つけた、あーこれ見てなかったなあ、こんな面白い動画があったんだなあ、という自分にとってちょっとした発見だった動画を、いくつか心覚えに書き留めておきます。日々新しい動画を追っていると、なかなかこういう動画のことを書く機会がないのだけれど、書いておかないとまた忘れてしまいますし。全て誰かが書かれた紹介記事から辿ってみたものなので、ここで改めて詳しく紹介したりはしません。


話師P 【アイドルマスター×灰羽連盟】 I羽連盟 第一話Aパート (08/3/18~09/6/28連載中断、10/1/1総集編投稿)


愛識Pの記事、それが自転です 【作品紹介その26】【アイドルマスター×灰羽連盟】 I羽連盟 第一話Aパート(09/5/28)から。愛識Pのノベマスリストは目を皿のようにして読んでいたので、当然このシリーズの名前も知ってはいましたが、見ていませんでした。
ある時期まで、コラボものはコラボ先の作品を知ってから見なければならないような気がして、ほとんど見ていなかったんですよね、私。おかげで私が架空戦記の名作群に出会うのは大分後のことになり、未だに見ていないものが大量にあるので(見出すと時間が飛んでいくのがわかっているのでおいそれと手を出せません)、随分人生を損したなと思いますが、私の日常生活を守るためにはむしろ幸いだったかもしれません。
それで、この『I羽連盟』。「名作×名作=傑作」「I羽アニメとアイマス立ち絵の融合はいまだに続くものがいない、新しい領域です。」という愛識Pの言葉でだいたい言い尽くされていますが、この後のノベマスの流れを考えても、ちょっとこれを継承したと言えるものが思い当たらない、オンリーワンの雰囲気を持つ作品です。
紙芝居型のフォーマットと素材が確立している今、普通に同じコラボをやろうとすると、アイマス背景あるいはフリー素材と組み合わせた紙芝居になるか、もしくはアニメへの接近を志向すれば、ダンスをBBで切り抜いて強力な編集ソフトで動かす方向になるんだろうな、と。草創期から安定期に移行するにつれ生まれにくくなる(生まれなくなる、とは言いません)発想というのはやっぱりあります。逆にフォーマットが確立している現在だからこそ、古い動画が新鮮な意味を持って語りかけてくる、ということもあるのだと思います。
ともあれ、未だに私は『灰羽連盟』というアニメは見たことがありませんが、『灰羽』の世界とアイドルたちとが真に素敵に重なり合ってハーモニーを奏でるこの世界は、一度見ると忘れがたい心象が残ります。


ビンビンP アイドルビンビン物語 「男の謝り方」 (09/3/8~4/15連載中断)


ななかPの記事、きょうもかわいいゆきぽ ノベマス見る専ブログ(09/11/26)から。
ビンビンPはギャグ路線の紙芝居型ノベマス、アイドルマスター  トロトロ日記(09/1/14~3/7)でデビューされ、続けて同一の世界観でこの『アイドルビンビン物語』を連載されていました。タミストペドを頂点として大量のコメディ系ノベマスが量産された時代の、飽和から終焉に至る時期に活動したということになります。新人ノベマスPはみんなタミストペドのエピゴーネンで個性も何もあったもんじゃにない、てな話が方々で唱えられる御時世だったし、私自身が新たな作品を開拓する気力を失ってノベマス視聴を離れかけた時期だったので、この作品の名前も確かに記憶していますが、私は視聴していませんでした。
 当時のノベマス界は、作品の動向においても過渡期(「ぷよm@s」「アイドルたちのジャンケン大会」の登場期であり、タミストペドの連載が止まり、ノベマスの看板がすっきりぽんや腰痛P、近ぐねPへと掛け変っていく中間の時期でもある)ですが、またノベマス周辺のコミュニティの過渡期でもあります。その時代の状況は、このシリーズに対して残された語りの少なさ、という形で反映されたように思います。前代から活動していた愛識PやNyarlPの紹介活動にビンビンPの作品はひっかかることがなく、次代の紹介者であるtenten氏、NP氏、ミカドPらのブログが始まった時既にPの投稿は終息していたからです。(なお、当時の私はノベマススレを見る習慣が全くなかったので、その動向は把握していません。また、紹介されているのに見逃している、ということがあったらごめんなさい。)
長々、なぜ私はこの動画を見逃したかという話をしたんですが、いや、驚いたんですよ、あまりにも上手くて。これ、第1話なので2000再生を越えてますが、他の回は、2年後の現在でも700~1000再生前後なので、当時の再生数は推して知るべしです。このクオリティの動画がこの位置で埋もれていることは、以て当時のノベマスの全体状況を示すように思います。まあ、今数百再生はおろか百数十や数十の単位で動画が埋もれているのは良く知っていますが、2年前もきっと似たようなものだったんだろうなあ、と思うのです。

ビンビンPの描くアイドルには、あまり特徴がありません。いや、キャラクターに作者の個性が出ない訳はないのですが、全般にこのシリーズのアイドル達は当時のコメディ系ノベマスでごくごく一般的なポジション、性格付けを与えられていて、際立って(わかりやすく言うならばハリアーPのような形で)ここが特徴ですと言えるような部分はあまりない。
一般的な文脈からすると、有名Pの作ったキャラ付けを借りているだけで独自性がない、それは作品のマイナスポイントということになると思いますが、このシリーズを見てて感じるのは、むしろ独自要素を設定しないことの強みです。つまり、本動画は本来、2ヶ月19回続いた『アイドルマスター トロトロ日記』シリーズの続編に当たる訳で、初見の人には話がさっぱりわからない、ということが充分ありえます。
ところが、キャラクターの性格付けや関係性の設定において、独自に付加された要素が少ない(あるいは、ストーリー構築を独自要素の性格付けや関係性に頼る部分が少ない、と言った方がより適切か)為に、別に過去作を見てなくても話の内容を簡単に理解することができる。ノベマスという界隈であらかじめ共有されている知識を最大限に利用することで、知らなくても楽しめる、どこから読んでも楽しめる、アクセス性の高さが確保されているのです。一話一話が独立性の高い小話であること、シリーズに通し番号を振るのではなく一話ごとに異なるタイトルを付けている点から見ても、どの話からでも入って楽しめる、という特性はかなり意識的に形作られたものでしょう。
では、当作品のウリが、たとえばキャラクターの強烈な個性や複雑な人間関係にあるのではないとすれば、面白さを生み出しているのはどこなのか。それは、ギャグを生み出すためのシチュエーション設定の妙であり、笑いを生み出す会話のテンポと間合いの妙にあります。従って、個人的に本シリーズにおいてもっとも楽しんだのは、このシチュエーションの設定が絶妙でギャグの密度が高い話で、初回の「男の謝り方」の他、アイドルビンビン物語 「つっこんだら負け」【アイマス】アイドルビンビン物語 「雪歩の部屋」の諸話など、コントとして完成度の高い名回であると思います。これらの笑いが多い回から入って物語世界に馴染んで他の回にも手を広げていく、そういう融通の効く楽しみ方ができるシリーズですね。
ところで、特徴的な性格付けがウリではない、という言をひっくり返すようですが、この「雪歩の部屋」回で出てくる、雪歩の強引でマイペースな言動は、多分当時としてはかなり新鮮で、昨今のラジオトークもののノベマスの性格付けを先取りしている感があります。

まさか動画二本でこんなに長くなるとは思わなかった。今日はここまでにします。


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