3/14(月)~3/17(木)の動画Pickup(ノベマス)


3/14(月)~3/17(木)に気になったノベマスのPickupです。

Pickup記事を書いていると、心の中であれもこれも取り上げたい虫が騒ぎ始めるのですが、虫の言うことを聞き始めたら際限がありませんからね。とりあえずは知らんぷりを決め込んで。

※サイ天使P「【Novelsm@ster】Satan×Stars 第八話 さようなら“HELLO!!”」を追記


ゆうのP アイドルマスター 春香と宇宙人、その愛と死 (3/16)


冒頭いきなり、「朝起きたら宇宙人になっていた」で始まる短編。
日常風景への異物の闖入。非日常的な出来事が、波乱を巻き起こすことも突っ込まれることもなく、のほほんとした日常会話の中に取り込まれてしまう、というゆうのPの持ち味が、よく生きていると思いました。のほほんカオス、という言葉を使いたい。
その絶妙のバランスを成立させる会話表現がまた実に巧みで、くすぐりやオチの配置もバランスが良い。メッセージウィンドウ形式のコメディノベマスのエッセンスがぎゅうっと詰まった、傑作短編だと思います。

トムキャットカップビートルP アイドルマスター冗談劇場 vol7 (3/14)


さまざまなジョークを、アイマスキャラクターの会話にアレンジした、小粋で知的なシリーズです。Pの立ち絵はマグカップに入った子猫の姿なのですが、可愛い外見に似合わない機知に富んだ切り返しの数々に、惚れそうになります。毎回だいたい5分くらいなので、ふとした隙間の時間に見て、笑って心をすっきりさせるのにぴったりのジョーク集です。

耳噛みP 響と貴音の小さな日常2 (3/17)


前回のPickupで取り上げたhelmes氏の、P名が決まっての最新作。他にも架空戦記のシリーズを始められたりと、非常に精力的に活動されています。
今回も、巧緻で流れるような一人称の文章が躍動します。誰がメインとなるかはタイトルで大体わかりますが、きっとあの人だろうな、と思いながらもそれがなかなか確定しないまま、あれこれ想像しながら読んでいくのがまた魅力だと思うので、敢えて伏せておきます。
うららかな午後の日和、なぜ彼女はそこに座ったきりでいるのでしょう? それは、すぐそばで大好きな人が眠りこけているから。幸せと、切なさと、優しさと、弱さ、と、感謝と。いろんなものが溶け合いながらその全部が温かい、仲間に囲まれた日常の、小さな一コマ。

サイ天使P 【Novelsm@ster】Satan×Stars 第八話 さようなら“HELLO!!” (3/16)


「魔王エンジェルの3人が魔王を名乗り始めた直後に876アイドル達と出会っていたら」という仮想の元、DSのアイドル3人が、魔王エンジェルの経営する1054プロに所属することになり…というシリーズ。
前名の「幸運エンジェル」時代の挫折経験から、物語開始当初はやや屈折した目的を持って活動していた「魔王エンジェル」の3人ですが、第6話でのエピソードで過去と向き合った結果、彼女たちの元で成長しつつあるDSの3人組ともども、新たな展開に突入しつつあります。
魔王エンジェル、DS組、そして記者や社長、律子など、幅広い登場人物一人一人のキャラクターの掘り下げの深さ、大きなIFを持ち込みながら物語を破綻させない緻密な設定、積み上げられる彼女たちの出会い・葛藤・成長の描写の細やかさ。まるで壮麗な建築が形作られていく様を見るかのような、構築性の高さを感じる作品です。

「魔王エンジェル」3人の個性や役割の分化、あるいは漫画『アイドルマスターrelations』という原作的存在の深い読み込みと取り込み。このような作品が生まれ得るようになったことに、フィロソPによる「魔王エンジェル」の "ニコマスデビュー" から半年を経ての、「魔王エンジェル」という存在の変化を感じずにはいられません。
細やかな背景や人物像をバックボーンにアイドルを描写する作品は、ゲームなり漫画なりの原作があればいつでも生じ得る、というものではありません。作者と視聴者の双方に、それを描きたいと思い、それを共有する土壌が蓄積していればこそ生まれ得るものです。
かつて765プロのアイドルがそうであったように、「魔王エンジェル」もまた、"何でもやってくれるFランクアイドル"であることから離陸する道を辿りつつある、と言えるかもしれません。

ぎんねこP 【NovelsM@ster】ブラックロォズ #7 鴉の叫び声(前編) (3/14)


誰に対しても、面白いから見てくれとお勧めできる動画では、全くありません。このシリーズは、誇張無しに、アイドルが殺されたり、いたぶられたり、犯されたりするシリーズです。いや、厳密に言うならばまだ完全にそうなった描写はありませんが、いつそんな描写を目の当たりにしても全くおかしくないのが、『ブラックロォズ』の世界です。そんな、目を背けたくなるような世界を描く動画を、何故私が見続けているかと言えば、その先に、大変にスリリングで面白い世界が広がっているからです。
アイマスにおいて、アイドルを性描写や暴力描写の対象として晒すのは、大変に受け入れられがたいことです。従って、多くの作品はそれらを持ち込むにしても、あるいはオブラートにくるみ、あるいは描写を省略し、あるいはそれが許されるような特殊な空間を設置します。
性と暴力に相当のアクセルを切って踏み込んだ『ブラックロォズ』の世界が、何において際立っているかと言えば、悪の悪らしさ、という点においてです。実際のところ、Pやアイドルに危害を加えようと企む悪役は、作劇上の都合から様々な作品に登場しますが、ほとんどのノベマスの悪役など、ヒーローの一息で吹き飛ぶチンピラ同然の存在です。ところが、この作品における悪とは、文字通りに、視聴者がこんな奴は無惨に死んでほしいと願いたくなるような下種であり、いつ誰が殺されてもおかしくないような凶悪な暴力・権力を保持する存在です。
その、悪の存在感の重さ生々しさが、例えば第6話におけるアイドルの活躍の巨大なカタルシスであり、本回における心理戦の駆け引きの重厚な迫力を引き出している、と言えるでしょう。また、これらの場面における、格闘戦や駆け引きの描写の見事さも、目を見張るものがあります。
見る者を大いに選ぶ、しかし敢えて挑む者にはそれだけの果実を約束する作品、と言えるでしょう。

天才カゴシマP 春香の 無免許&轢き逃げ 逃避行 第18話(アイドルマスター) (3/15)


このシリーズについては、いずれきちんと書きたいと思いつつ果たせずにいますが、大団円間近ということで、第18話について簡単に所感を。
動画内のコメントを読む限り、多くの人はこのシリーズをニコマス動画だと思って見ているのでしょうが、私はこれを一篇の映画だと思ってずっと見ていました。なので、春香が車で人を轢いて逃げるなんてストーリーは、別に過激でも荒唐無稽でもなんでもないと思っていましたが、そう考えると逆に気になる箇所も出てきます。
旅とは、日常から非日常への移行です。普通の物語においては最初に主人公の暮らす日常があり、非日常への移行(物語の本編)があった後、日常に帰還して旅(と物語)が終結します。
ところが、逃避行とは、あらかじめ帰るべき日常が破壊されたところから始まる旅です。それは、この物語もそうですし、以前の動画説明文で言及されていた北野武の『ソナチネ』もそうですね。私は大して映画を見ていないので、逃避行の物語というと、あとは『明日に向かって撃て!』と『俺たちに明日はない』くらいしか出てきませんが、ようは帰るべき日常がない彼らの物語は、死によって終わるしかないのです。逃げなければ死ぬ。だから逃げ続ける。でも逃げても結局は死ぬ。
なので、この物語の帰着がどうなるかは最初から気になっていました。また逆に、帰るべき日常が存在しないという絶望の重さが前提にあってのこの物語だとも思っていたので、中盤以降の展開については疑問に感じている点もありました。ですが、この第18話を見て、その疑問は納得と共感に変わっています。詳しく説明はしませんが、私が思っていたよりもずっとこの作品はニコマス動画であり、アイマス動画であって、そしてそれは本当に素敵なことだったのだ、と、それが私の今の気持ちです。
ただ同時に、旅が始まった背景の重さを想像できなければ、物語を通じての春香の変容を、そしてその変容が春香の一挙手一投足に凝縮されたこの回の美しさを、十二分には味わえないと思うので、その点は再度強調しておきたいですね。



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