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基準点との再会


私のTLでも熱烈な語り手が多い、アニメ『宇宙よりも遠い場所』について赤ペン先生が巷の語りをすべて置き去りにする革命的な長文をものにされつつある、という噂なので、赤ペンPの記事が公開されて書くネタがなくなる前に自分も何か上げておこうかな、とたくらんだのですが、今日中になんとかするのは無理だ、という結論が出たので、できることからコツコツと消化していくことにします。





最初に書いておきますが、ちなみにランキング2位は周防桃子で3位が箱崎星梨花、それ以下は特に決まっておりません。



GREE版「ミリオンライブ!」のイベント「ようこそ♪ 聖ミリオン女学園」(15/10/14~25)の
アイドルオフショット「おじょうさま修行中!」の会話。

中谷育「ううん、おじょうさま言葉って、むずかしい…。」
中谷育「でも、ちゃんと覚えないと…おしばい、できないもんね。がんばる!」
中谷育「そしたらわたしも、本物のおじょうさまになれるかなあ? おかあさん、びっくりするかな…?」
伊織「別に、そこまで頑張らなくても、いいんじゃない? ちょっとくらいぎこちないほうが、カワイイわよ。」
エミリー・スチュアート「ええ、私も伊織さまのご意見に賛同いたします。育さんは、今のままが一番かと。」
中谷育「もー! ふたりとも、そんなこと言わないで! おじょうさま言葉、教えて!」
中谷育「わたしちゃんと「おじょうさま」になるの! だからエミリーさんも伊織さんも、協力してね!」

この会話、私が最初に気に留めたのは、エミリー・スチュアートのことを考えていた時でした。ゲームで私が運用していた「ユニット」にはエミリーが入っていましたが、なぜエミリーでなければならないのか、自分でもよくわかっていない気がしたからです。たとえば、箱崎星梨花という人間とエミリーという人間はいったいどこがどう違うんですか? と人から聞かれたとしたら、自分には説明できないなあ、と考えていた時、この会話が目に入ってきました。

自分は「本物のおじょうさま」になれるだろうか? という中谷育の問いに対して、伊織とエミリーの返す答えは、"ならなくていい" です。「ちょっとくらいぎこちないほうが、カワイイ」と言う伊織、「育さんは、今のままが一番」と言うエミリー。ふたりが考えていることは全く同じではないかもしれませんが、相手が "やりたがっていること" 、 "なろうとしているもの" を否定して、"今のままであること" "わたしのイメージ通りのあなた" であることを相手に求めている、という点では同じです。
まあ、伊織にしろエミリーにしろ、「おじょうさま」らしくふるまう、ということ、さらにはそれを演技として、仕事として行う、ということには何かしら思うところがあるのかもしれません。が、だとすればなおさら、なぜ「そこまで頑張らなくても、いい」のか、「今のままが一番」なのか、という点こそが言葉を尽くして相手に伝えるべき部分であって、総じて、年長者の側、先輩の側が、相手の立場になって考えずに自分の立場からのものの見方を押し付けている、という構図がこの会話にはあります。

個人的には、エミリーがこういう発言をするのは、わりと腑に落ちるのです。エミリーと言えば立派な "大和撫子" になりたい人であり、およそ "和" に関すること、"日本文化" に関することであればなんであれポジティブに、前向きに捉える人です。けれども、悪く言えば、それはつまり、"日本文化" という憧れの対象から、自分に都合がいいものしか読み取ろうとしない、それ以外のものを見ようとしない。端的に言えば、相手の立場にたって考える想像力が欠けている、ということでもあると思うからです。

だからこそ、イベント「アイドルヒーローズ サイドストーリー」(18/4/11〜18)の、悪役を演じることになって、"悪い人" の考えることなんてわからない、ととまどって、悩んで、勉強して、考えた末に、悪役と呼ばれる役の中にもその人なりの心情と論理があるのだと気づく、という物語は、エミリーというキャラクターにとって大切なピースだと思うのです。足りないものはたくさんある。でも、その自分の足りなさを真摯に受けとめて、自分がより善くあるために一歩一歩進んでいける強さを持っている。それがエミリーという人間なのかな、と、今は考えています。

ちなみに、じゃあ箱崎星梨花は全然性質の違う人間なのかというと、細かく見ていくとエミリーと大差ないようなエピソードがあったりして説明に困るのですが、基本的には、私は箱崎星梨花という人の際立った特徴は、無邪気さでも好奇心でもなく、読解力の高さというところにあると考えています。大事なことは自分で気づいて自分で考えていける力が、初めから備わっているのが箱崎星梨花かな、と。まあ、箱崎星梨花については、別に書く機会もあるでしょう。

そんなわけで、「おじょうさま修行中!」に着目したきっかけはエミリーでしたが、見ているうちに、それにしても、この会話の育さんは素敵だなあ、と。むしろ、中谷育がどういう人間か、を考える時の出発点として記憶しておかなければならない会話だな、と思えてきたのです。
それで、この会話で表出している育さんの素敵さ、かっこよさってなんなのだろう、と考えていて、ようやく思い至ったのが、ああそうか、中谷育は天海春香に似ているのか、ということでした。

私がこれまで何度も言及していて、たぶんこれからも繰り返し言及することになる、無印アイマスで春香が水泳大会に出るコミュ。「水上かけっこ」に出場することになって、うまく走れるかわからない、と悩む春香に、Pが「わざと転べ」と声を掛ける選択肢があります。
頑張って走って1位を取ったって、大していいことなんかないじゃないか。だから、いっそのこと、わざと転んじゃえよ。その方が目立つしカメラにも映してもらえるし、アイドル的にいいことづくめじゃないか、と。
そうすると、春香さんが怒るんですね。それは「ズル」だ、と。私は「ズルいこと」はしないで「ちゃんと」走ります、と。

春香さんの似たような言動はブライダルフェアの仕事でも見ることができますが、このコミュの春香の発言と、さきの「おじょうさま修行中!」の中谷育の発言には、共通して出てくるキーワードがあります。「ちゃんと」という言葉です。
自分の中に、何が「ちゃんと」した行いで、何は「ちゃんと」していない、してはいけない行いか、という基準が明確にあって、それは、仕事をうまくこなせるか、とか、アイドルとしての自分に利益があるかどうか、とかいう事柄よりもずっと重い。そして、たとえそれを指示したのが大人や先輩だったとしても、その行いが「ちゃんと」していると納得できなければ、きっぱりと拒絶する。
そういう、意志の曲がらなさ、筋の通し方のまっすぐさが、似ているんだなあ、と。

まあ、同じような、なにか既視感があると思ったら、この人の言動ってあの時のあの人と一緒だったのか、という発見は、たとえば宮尾美也とあずささんでもあったりして、思うところはいろいろとありますが、今は措いておいて。

春香さんの場合、怒っている時はだいたいすごく意固地になって、そこが春香さんの可愛さなんですが、ここで毅然として「教えて」「協力してね」と笑顔で言える育さんという人は、本当にしっかりしていて、かつしなやかだなあ、と思うのです。
好きかどうかとか面白いかどうかとかとは別に、私の中の "ミリマス尊敬する人ランキング" を作ったとしたら、ぶっちぎりのナンバーワンは中谷育さんですね。




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