4/8(金)~4/14(木)の動画覚え書き(ノベマス)


続く続く詐欺で放置してきたシリーズ記事の本数をちょっと数えてみて、頭がクラクラしました。

4/8(金)~4/14(木)に気になったノベマスの覚え書きです。


ちょこれーと氏 キルミーイオリン ―第01話― (4/10)

殺し屋だという触れ込みのアイドル、伊織。同じ事務所の春香は、ことあるごとに伊織にちょっかいをかけますが…。
笑って!如月さんのちょこれーと氏の、新シリーズ。今作は、漫画『キルミーベイベー』をモチーフとしています。
ちょこれーと氏の動画を見ていると、ほのぼの系のギャグ漫画の間や雰囲気が、動画で完璧に表現されていることに感嘆します。最小限の変化で最大限の効果をもたらす。それはそのまま、紙芝居型ノベマスの原理そのものでもありますね。それと密接に結びついたことですが、表情の選択の絶妙さのためか、ちょこれーと氏の動画のアイドルたちは、どの娘も実に可愛いのです。このシリーズも、活動的な春香や、実は恐がりだったりする伊織の描写、一コマ一コマがとても魅力的です。
4~5分で見やすく疲れない動画時間。良質の原作の持ち味を忠実に生かすことによる、クオリティの安定。あたたかみがあって安心できるアイドルたちの関係。楽しいアイキャッチなどの飽きさせない工夫。コメディ系の連載作品の、一つの理想型だと思います。

ゆうのP アイドルマスター アイマス路地裏探偵奇譚 第19話 (4/8)


こちらもモチーフは漫画作品でしたね。ほのぼのと笑いとカオスの融合という、ありふれているようでいて、こう絶妙のバランスで表現するのは難しい世界がさらりと広がっている、『アイマス路地裏探偵奇譚』。
今回新たに登場した真と高木社長もそうですが、このシリーズのキャラクターたちは、オリジナルの設定や性格づけを色濃く与えられています。けれども私はこの作品を視聴する時、いわゆる"キャラ改変が激しい"動画だという印象は全く受けません。彼女たちの言動が、アイドルにも物語世界にもしっくり馴染んで感じられます。それには、このところ私が何度も口にしている台詞回しでのキャラクターの描き出し方の巧みさもあるし、直接ストーリーを模倣せずとも『二丁目路地裏探偵奇譚』という原作をもち、それと融合した『アイマス路地裏探偵奇譚』の世界観の働きも大きいでしょう。このあたり、テキスト動画における"アイマスらしさ""アイドルらしさ"って何だろう、と考え出すと果てしがなくなりますが、それはさておき。
今回の12分18秒という再生時間、確認してみたらこのシリーズの過去回で最長だったのですが、まったくそうとは感じませんでした。視聴者を疲れさせず飽きさせず、スルスルと紐を引くように引っ張っていくテンポと構成の妙、見事の一言です。

覆面作家P 【アイドルマスター×北村薫】お嬢様は名探偵!? 第5話 その7(終) (4/14)


覆面作家Pのデビュー直後からの連載作、『【アイドルマスター×北村薫】お嬢様は名探偵!?』が、4/14の本回を以て、完結を迎えられました。この楽しい時間の終わりに、寂しい気持ちもありますが、この距離感、まだまだこれからどうなるのかわからない、軽やかで余韻ある関係こそ、この二人にふさわしいと言えましょう。
原作のある動画つながりで話をすれば、この作品の大きな魅力の一つは、家の中ではおしとやかなお嬢様、一歩外に出れば暴れ放題の外弁慶、な雪歩にあります。勿論こんな設定は原作ゲームの雪歩にはないのですから、その意味では原作にないものを付け加えるキャラクター改変、ということになります。しかし、こうして別の世界の別のキャラクターの人格と結びつけることで、この作品は、雪歩というアイドルの中に確かに存在する固有の魅力を捉え、表出させていると感じます。
二つの世界の衝突と融合の中からアイドルの個性が立ち表れてくる、このような異世界との出会いこそ、ニコマスの大きな醍醐味の一つだと思うのです。

ブルーマンP ノベマス「いおりんとの新婚生活は地獄の日々」 (処女作 4/8)


伊織と同棲しているプロデューサー。悩みがある、と小鳥さんに話しかけます。また惚気話かとあしらわれてしまいますが、果たして伊織との生活、その実態は…?
初投稿というのは、誰でも不安で一杯なものだと想像します。初投稿作の動画説明文で、つまらない動画ですが・初心者ですが・原作崩壊してますがという類の但書を入れず、いきなり遊んでくる投稿者は、だいたい大物です。(それ以上に、処女詐欺のモノホンの大物であることが多いわけですが。)このブルーマンPも、その例に漏れません。
前半であらすじを誰かに語らせ、後半でそのあらすじをなぞりながら全く印象の異なるストーリーを仕立てあげる。この構成は、ギャグやホラーの典型的パターンの一つですが、巧い作者は物語の典型的パターンの使い方を、よく心得ているものです。この動画の構成と会話の運びの妙は、瑞P、酷くないP、利休Pなど、歴代の手練のノベマス作者の短編群を想起させるものがあります。

留守番P 765プロの留守番物語♯38 (4/8)


このシリーズは、第一部で765プロ・876プロの現在が描かれた後、第二部でその過去が描かれる、という構成になっていて、本話は第二部の最終エピソードです。従って、視聴者はこの第二部が始まった時から、描かれている楽しく活気溢れた765プロというユートピアが、一人のプロデューサーの死と共に崩壊する、という結末をあらかじめ知り、それを強く意識しながら追っていました。
シリーズ作品において、書いているうちにキャラクターが勝手に動き出して予定通りに話が進まなくなる、という話はよく聞くところです。このスパンの長い物語で、多くのキャラクターを生き生きと動き回らせながら、予定された地点まで持っていってきっちりと決着させるのは、並大抵のことではなかったと思います。その構成力と粘り強い歩みを賛嘆せずにはいられません。そして、ともすれば視聴者の側が悲壮感を以て眺めがちになるところを、あくまで笑いと希望を翼に愉快な仲間たちを描き続けた、その一貫した魅力もまた素晴らしい。
万感迫った一つの結末を描ききり、既に『765プロの留守番物語』は39話(4/15)から、新章に突入しています。新たなアイドル達を迎え、実にこの作品らしい愉快なノリで疾走する第三部の始まりに、胸が躍ります。

平蜘蛛P 【NovelsM@ster】ディライトスーパーノヴァ Stage12 DEAR FRIEND[後編] (4/9)


重厚緻密な世界観の元、アイドル達、そして複数の個性的なプロデューサー達が、オーディションの場で真剣勝負を繰り広げる。その骨太なストーリーで、今日のノベマス界に特筆すべき存在感を持っている、『ディライトスーパーノヴァ』シリーズの最新話です。
11話からの新たな編集ソフトの導入により、平蜘蛛Pの画面作りは、とりわけカメラワークの面で自由度を増したようです。作者の志向していたイメージのより具象的な追求が可能になり、意欲の迸りが全面に感じられる、見応えある展開が続いています。
理不尽な縛りにがんじがらめにされながら、だからこそ全力を尽くし、高みを目指すアイドルの輝き。そして、今話においてそのアイドルの輝きに拮抗し、勝るほどの存在感を見せつけたのが、理不尽な力と闘いの世界の核であり象徴である、冷酷にして圧倒的な黒井社長の姿でした。
しかし、このように完成度の高い動画として結実してなお、この物語が希求する理想の高みを思えば、(シナリオが途上であるという以上に)『ディライトスーパーノヴァ』はまだまだ未完成であり、大いなる道の途中にあるのだと思います。次話以降、更にどのような世界を描き出されてくるのか、楽しみでなりません。


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雑記:時には敷居の話を


「敷居」という言葉から連想した話を思いつくままに書きました。途中で、互いに何の関連性もないことに気づきましたが、気づいたところでどうにもならないので、そのまま箇条書きで並べました。

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4/1(金)~4/7(木)の動画覚え書き(ノベマス)


4日ほど前のことですが、陽気なアイドルたちに丸一晩の時間を強盗されました。
既に隅々まで見た動画だし、まさか一話見ただけで芋づる式に全話見たくはなるまい、という油断が敗因でしたね。

4/1(金)~4/7(木)に気になったノベマスの覚え書きです。
書いていたらほのぼのと和める動画が並んだので、その路線で統一してみました。


肉棒P THE IDOLM@STARE ~彼女がグレたら~ (4/2)


てっきりどなたかが取り上げていると思っていたのですが、『ニコマスあたりを勧めるブログ。』さんしか見当たらなかったので、一応貼っておきます。
肉棒Pは、以前から4コマ漫画風のギャグ短編を試みられていますが、それと半年かけた渾身の絵とが合わさって、かわいいかわいい真が出現しました。とりあえず、2分間全力でほのぼのしながら真を愛でましょう。続編のたれます。(4/9)では、あずささんも出るでよ!

ちょこれーと氏 笑って!如月さん ―第06話― (4/5)

人見知り過ぎて取ってしまう行動のせいで、周りからは怖がられている千早。そんな千早のよく動く表情と、彼女を取り巻く人間模様がとても愛らしく、くすくす笑って楽しめるシリーズ。原作漫画の魅力とアイドルの個性、さくさく見られる短編動画の特性が噛み合った、とても良いシリーズでしたが、原作既巻のエピソードを全て消化したということで、一旦打ち止めとなりました。原作に寄り添う作品の難しいところですね。ぜひまた、この千早や雪歩たちに会いたいものです。

みどちゅP 【ノベマス】嘘から出たデート?【りょうあい】 (4/1)


タイトル通り、ひょんなことから涼と愛がデートすることになりました、と。それだけと言えばそれだけのお話ですが。なんというか、二人のお人好しかつ真摯なところが前面に出ていて、とても心が温かくなります。何かとカップリングの盛んなDSですが、こんな風に衒いのない、まっすぐで無邪気な恋愛も良いものです。

スクラップP 【ノベマス】  ルーミング  【春香誕生祭】 (4/6)


春香誕生祭動画から。手描き立ち絵が特徴的なスクラップPの作品。
春香がやよいの家に押し掛けて、一緒にケーキを作っちゃいます。実にはるやよらしい、ぽかぽか2828するお話です。基本的に視点人物である春香の立ち絵を表示せずに進行し、要所で破壊力抜群の一枚絵を出す構成が、さりげなく巧みですね。このやよいの笑顔は一見の価値あり。

あっとP 【NovelsM@ster】あいどる@活動中!!! 6週目!!!【短編】 (4/4)


1012デビューのブロガーももとせ氏でもあり、1/22にこのシリーズの第一作、
【ノベマス】あいどる@活動中!!!【短編】でデビューされたノベマスPでもある、あっとPの作品。

時流に流されないこだわりを感じるキャラクターの描き方と、くすっとくるギャグで形作られた動画には、自然に微笑みたくなってくる独特の和やかな雰囲気が流れています。と、むりやり言葉をひねり出してみましたが、頭で分解してどこが魅力か説明しようしても説明しにくい雰囲気をもつ動画というものがあります。本シリーズはそういう動画の、最近における代表格だと思います。「ノベマスの休憩所」というタグが象徴的ですね。

テキスト動画を見て受ける印象は、当然ながら画質・再生数・立ち絵の置き方・台詞回しのこなれ方、といった外形に大きく左右されます。しかし、そうした外形を整える技術が未発達な処女作でも、固有の説明しがたい雰囲気が発せられている場合があります。
私は頭でっかちな見方考え方をする人間なので、このタイプの魅力の動画が放つ初期信号を見逃しがちなのですが、本シリーズの場合、デビュー作の時点で、その魅力に敏感に気づき評価するコメント群が形成されていたのが素敵なところです。このような動画とコメントの関係を目の当たりに出来ると、ニコ動のコメントシステムはまだまだ捨てたものじゃない、という気持ちになれます。

本話は美希と伊織が中心のエピソードですが、初期からの独特の雰囲気はそのままに、立ち絵やテキストの扱いのぎこちなさが消え、巧さが立ち現れてきている回だと思います。面倒なので野暮なので内容まで触れませんが、うん、こういういおみきは好きです。

金髪豚P らんせれ!!その50 (4/7)


アイドル達がMUGENの対戦トーナメントをしていくシリーズ。
一話ごとにプレイ動画シーンを入れ、一話一試合の構成で進んできましたが、回を追うごとに紙芝居パートの比重が増し、ストーリー作品としての性質を強めています。そして45回からは「番外編・それぞれのランチタイム」として、食事の場面を中心とするエピソードが描かれています。
私自身が、シリーズをきちんと全部追ってきたわけではないので、ちゃんと見ていると胸を張って言うことは出来ませんが、記念すべき50回ということで、取り上げさせていただきました。

正直に申し上げて、連載開始当初のこのシリーズは、MUGENに興味のない私としては人にお勧めするポイントを見いだしにくい動画でした。最初から多数のキャラクターが出演し、短い動画時間で対戦をこなさなければならないという制約から、ストーリーの軸や作者の個性が立ち上がってくるのに少々時間がかかっていたように思います。
けれども、半年間44話の蓄積を経て、この番外編において『らんせれ!!』という作品は確かな結実を見せ、豊かな物語世界を見せてくれている、そう思います。

当初、かなりギャグキャラよりの性格付けもなされていたキャラクター描写ですが、話数を重ねて醸し出されてきた作者の個性は、むしろ真面目で穏和で、そして一人一人の個性が細やかに捉えられた、人間味溢れるアイドルたちの姿となって発揮されているように思います。無論、それは全てがシリアス化したことを意味するのではなく、たとえばランチメニューのカオスなネーミングなどに、初期から続くこのシリーズのノリを見いだすことができます。
簡にして的確にアイドルを描き分ける台詞回し、その会話から透けて見える半年で積み上げられたアイドルたちの素敵な信頼関係は、たとえば46話の美希と夢子の描写に端的に顕れています。
立ち絵の構図的な扱い、表情を微細に使い分ける技術の熟練もまた目を見はるものがあり、鮮明で陰影の濃い「福笑い立ち絵」登場後の紙芝居型ノベマスの、一つのスタンダードを極めていると言えましょう。その力量のほどは、たとえば48話の、草原に寝っころがる真・春香たちの立ち絵表現を見れば一目瞭然です。
そうした全ての積み上げに依って成った、この50話の食事と対話の風景。それは、人目を惹く派手な宝石ではないかもしれませんが、この物語だけが持てる唯一無二の輝きを放つ、特別な結晶です。

ニコニコ動画は、努力をすれば報われる場所、ではありません。そして、悪意が大手を振って公前をまかり通れる場所です。それについて、言わでもがなのことを何度も繰り返す気にはなれません。
ただ、この物語が積み重ねてきたものの揺るぎない価値を、この動画の素晴らしさを、それだけは声を大にして言います。

わんたP 【孕m@s】月のものと別れて (4/4)


本週最後は、やや雰囲気を変えてこちらを。
暗色を基調とする画面の左右に月と貴音を対置し、その中央に縦書きでテキスト表示する、という、視覚効果に配慮し横長画面を生かしたインターフェースが興味深い。これに音楽と、貴音の一人称での語りならではの古式ばった語り口が合わさって、味わい深い空間が展開しています。

今記事対象週の前週と次週にも、それぞれ陽一P、格無しPが貴音と月を主題とする短編を投稿されています。貴音と夜、そして月が手を携えてノベマスに現れることが多いのは、無論原作シナリオからして当然のことではありますが、設定として月が絡んでいるからというだけにとどまらず、やはり貴音というアイドルの存在感立ち姿には、夜月と親和する何かがあるのでしょう。
また、まったく感触的な話ではありますが、貴音と月とが出る短編では、比較的縦書きのインターフェースが用いられる頻度が高いような気がします。

前々回の記事でのコンマイPの動画でもそうでしたが、近頃あらためて、貴音というアイドルの特質を考えさせられること頻りです。

テキストの持つ情報量(仮)


 覚え書き記事を書いていての脱線話。最近こういう、覚え書きに挟むには長く、独立させるには論が弱い文章がたくさん出来て困ります。


 ”間” とか ”テンポの良さ” とか ”キャラクターらしさ” とか、非常に曖昧であるにも関わらず重要なファクターとして語られるものが、ノベマスには多々存在します。そのうちの ”テンポの良さ” について、テキストの保持する情報量という視点から、一局面だけ例に挙げて考えてみたいと思います。

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3/25(金)~3/31(木)の動画覚え書き(ノベマス)


わざわざ言うことでもないので普段は触れていませんが、自分と同時期以降に始められたニコマスブロガーさんのことは、むちゃくちゃ意識していたりします。

3/25(金)~3/31(木)に気になったノベマスの覚え書きです。


極東P 律ちゃんのリングにかけろ!【前編】 (3/27)


こんなに腹を抱えて笑ったのは、久しぶりです。あれよあれよという間に勢いよく進んでいく、突っ込み所満載のストーリー。笑い所とツッコミとがスルスルと頭に入ってくる、小気味良く洗練された台詞回し。各キャラクターの出番配役の妙。
前後編通して笑わされ続きで、計18分があっという間でしたが、それがちっとも疲れや重さを残さず、見終わってスッキリと気分が晴れる。上質の喜劇や落語を観終わった後のような充実感と爽快さを感じました。ギャグ中編の傑作です。

レオハルトP クール・オブ・ザ・ウィンターホース 第一幕 (3/25)


男らしくなりたいと願う秋月涼は、同じ学校の先輩であり、名実ともに兼ね備えた男性アイドルでもある 天ヶ瀬冬馬の言葉に感銘を受け、自分もアイドルの道を目指す、筈でしたが…。
『アイドルマスター』という原作は、至る所に創作ならではの矛盾、食い違いを孕んでいますが、涼のストーリーはその最たるものの一つでしょう。イケメンになるという目的のために、男であることを隠して女性アイドルを演じ、しかもそれをまともに相談できる相手が身近にいない。
その異常な設定を巡って、多くの物語が紡がれているわけですが、本作品は涼の横に、同年代の良識も情熱もある男の先輩、という存在を置きます。これによって本作品は涼の物語を、特殊な設定の特殊な能力者秋月涼の物語ではなく、憧れと悩みを持つ普通の男の子がアイドルを目指す物語とすることに、成功していると感じました。
一方の冬馬もまた、本作品に於いて、同年代のアイドルの才能に溢れた少年という、本来彼自身の物語のために存在してしかるべきカウンターパートを、得ることが出来ました。
ここにキーパーソンとして黒井社長を加えて、どんなアイドルの物語が紡がれることになるのか。とても楽しみです。

ぎんねこP 【NovelsM@ster】ブラックロォズ #8 狂気すら生温い(前編) (3/30)


キャラ崩壊原作無視上等を謳う動画に対して、安心して見ていられるという感想はおかしいかもしれませんが、視聴しての第一感はそれでした。
今回特に唸らされたのは、台詞回しの巧みさですね。節回しのリズムの良さ、口調の描き分け、キャラクターの人格の醸し出し方、見やすい文字量。テキスト動画の台詞の喋らせ方として実に完成度が高く、間然とするところがありません。とりわけ口調の描き分け(アイマスキャラクターの、というよりも、小説における口調の描き分け方として)は、見事の一言です。

TakeshiMa氏 9cm伸びる前日に【3時間目】 (3/30)


3/7にこのシリーズの第1話、9cm伸びる前日にでデビューされたTakeshiMa氏の、シリーズ3作目。
Pが事務所で小学生時代の思い出を語ることになる…という導入から始まりますが、その思い出話のシーンの映像にアイドル達の立ち絵が当てられたところから、アイドルたちが小学生を演じるオリジナルの物語(を、その場の掛け合いの中で構築していく)と化していきます。いわば、ルールもシナリオもなしで即興で構築されていく卓ゲm@sterと言った感じで、なかなか面白い趣向です。
それを反映して、(PL発言に当たる)メタ的な会話は台詞枠の手前に立ち絵表示、(PC発言にあたる)小学校内でのキャラクターの動きは台詞枠の後ろに表示、という手法が取られています。その他、名前欄の左横に表示される、時計を持った名状しがたい貴音の絵で時間経過が示されるなど、インターフェース面の創意も興味深いものがあります。
3話時点では、春香・亜美・真美らがテスト問題(という名のクイズ)に挑んでいます。和気藹々とした会話で進む物語が、今後どう展開していくか楽しみです。(4/23現在では、既に話数ももっと進んでいますが。)

ぎゅむP 【NovelsM@ster】 カナリアヒバリ -01b- (3/28)


前年12/3に投稿されたデビュー作、【第三次】 カナリアヒバリ ―01― 【ウソm@s】の、4ヶ月を経ての続編。
この時間の掛け方からも想像される通り、演出に非常に労力の掛かった動画です。立ち絵も文字もよく動き、更に一枚ごとの表情や視線の移動を表すための改変や、イレギュラーなカットの構築まで、本当に手間をかけられています。方向性としては、あやまるPの得意とする、多数の立ち絵が動き回るにぎやかな画面作りと、Re.PやアデリーPの得意とする、ボカシや立ち絵配置の工夫によって遠近感を出す画面作りの、融合といったところでしょうか。
その凝った演出を駆使したギャグシーンを多々挟みつつも、声が出なくなった春香、Pとアヤしい関係にある美希、過去に春香と何か因縁があるらしい律子などなど、複雑な人間関係が描き出され、一筋縄ではいかない重いストーリーが予感されます。
ストーリーはまだまだ導入の段階であり、今後もこの凝った手法を継続されるとすると、制作に並大抵でない苦労をされることと思いますが、まずはこの意欲的な続編の登場を喜びたいところです。

Leon氏 【NovelsM@ster】たまには少し背徳的な -2- (3/27)


前々回取り上げたデビュー作、【NovelsM@ster】たまには少し背徳的なの続編。
美希に恋愛感情を意識しながらも打ち明けられない千早と、千早を無邪気に慕う美希。繊細な立ち絵の表情の使い分けと細やかな言葉遣いで表現された、揺れ動く千早の感情が、静かに心に沁みいってきます。
前々回の記事で触れたこの動画のインターフェースについて。こうした新人作者の目新しい試みに対しては、より自分の見慣れたインターフェースに変更するよう提案するコメントが、ほぼ確実につくものであう。案の上Leon氏のデビュー作でもそうしたコメントがありました。この続編において、本作品の特色であり作品の表現内容にマッチした表現形態が基本的には維持されたことを、私としては喜んでいます。

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