ノベマスの時間と音、という話が出たので


自分にできる話が残っているうちに公開しておこう、と思いまして。
この文章はですね、数ヶ月前に書きかけていた記事の一部、の予定だったんですけれども。
今となっては、どんな記事を書くつもりだったのかは、言わぬが花ですね。

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ネタ在庫一掃セール  だって信者だもの。



うどんm@sterを取り巻くエトセトラ、白黒赤青黄緑橙紫桃で思いつく動画 - 続・空から降ってくるので

とゆーことで、ストレートP研究家でありながら記事で一切この動画について触れなかったすごろく妄想格納庫のVinegar56%さんには猛省を促したい

研究家とか言われると照れる。 ではなく。
や、それは違くて、ですね。そーいう、俺はあの動画のうどんも思い出せるぜ、という応酬には加わりませんよ、斜め下にポジションを取りますよ、というのがあの記事の立ち位置だったわけです。記事で一切この動画について触れなかったのは当然というか、むしろ必然なんですね。

まあ、この動画のことはすっかり忘れていたというか、むしろ貴音の「おうどん食べたい」の初出ってストレートPだったんだなあ、と、まずそこから忘れていましたけどね(汗)。

ストレートP im@s官能浪漫譚 桃尻姫の恋 (09/5/24)


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2011上半期ニコマス20選novelsm@ster巡り(5)



・変なの枠
変なのというか、つまりは疑似m@s系20選とかネタMAD系20選ということになると思いますが、独自の一定基準で選ばれている20選の中に、テキスト系に分類される動画も混ざっている、というタイプの20選。

HBP

戦前Pの丸春香ミステリーに、ヘンリーPの壁千早に、ふらうPの「はるか」さんに、と、どれも間違いなくストーリー系作品ですが、しかしこれらが首を揃えた光景はここにしかないという、それだけでも楽しい20選。
ふらうPの『はるかはオレが育てたZ』の、「芋の苗が脳内で中村先生のフルボイスで語りかけてきて恋しちゃいそうになります。」というコメント、実に気持ちがよくわかります。この動画のいま一人の選者であるオペラPも、テキスト系動画を中心に選ぶ方ではないのが、この動画の立ち位置の面白さを表していると感じました。
アビスPとPPPという、北米版のストーリー系作品の選出も素敵ですね。
もう一つ、テキスト系動画としてはレッドブルPの『萩原雪歩の野球賭博概論』が入っていますが、なにかこういう、テキスト系中心ではないセレクションの中に納まっているのが実に似合う存在感が、この動画にはある気がします。

アシャーP 

「プロm@s5選」として、プロレス関連の動画を特記して選ばれています。その中にストーリーものの作品として、妖狐Pの『WRESTLEM@STER 765』の他、上記HBPも選出しているPPP『こうなったらプロレスで勝負よッ!』・アビスP『アイドルマスターSVR 竜宮小町立志伝』の2本が入っています。
そして唯一のテキスト主体の動画として、ここにもレッドブルP『萩原雪歩の野球賭博概論』の姿が。

MBSP

HBPとアシャーP、HBPとMBSPの20選はそれぞれ、選出動画3本が被って互いに最多被り先になっているのですが、この3人が全員選出された動画が1本だけあります。MBSが選出された唯一のテキスト系動画でもある、レッドブルPの『萩原雪歩の野球賭博概論』ですね。
疑似m@sクラスタとこの動画の親和性は、一体なんなのでしょうw。

たぬきP

選出した全ての動画について◯◯枠、と選出枠の名称が定められていて、その枠を争ったらしい? 候補動画がコメントで列挙されているのですが、斜塔P『生きることはおでこ』の「デコ枠」に笑いました。デコが取り持つ動画の縁。
また、スカルちくP『765プロが行ってしまった』の項では、「最後まで悩んだ枠」として、5本も候補動画が列挙されていて、楽しげなことになっています。

垂直応力氏

レイノアレPのMMDドラマ『ペルソナM』。この動画はシリーズものの再生数として単純に比較すると、たとえば龍彦Pの『食の小鳥』にほぼ匹敵します。
けれども、20選でこの動画を選んだのが垂直応力氏ただ一人であることからもわかる通り、ニコマス内のストーリー動画の視聴者層とこの動画の視聴者層はあまり重なっていないことが想像できます。で、どういう20選だとこの動画がニコマスの中に入ってくるのかというと、こういうセレクションなんだなあ、と思ったわけです。

マディンP

「ヒゲ部長が選ぶ」と自ら銘打った20選ですが、しかしマディンPと言えばアイマス×FF6の人でもあり、20選の内容も、「ヒゲ部のマディンP」の色と「架空戦記のマディンP」の色が入り交じっている感じです。ランプキンPから『セックスって何ですか?』ではなく『半熟英雄(ヒロイン) 』が選ばれているあたり、後者の面目躍如たるものがあります。しかしまあ、ホワイトファーブラックアイP、ラヴォスP、アシスP、うずらPが全部ひっくるめて「身内枠」になってしまうとは、わかっていても何だこれ、という気分になりますね。
そういうわけで、ノベマスとは何の関係もない話になりますが、「ヒゲ部としては「どこでも野山」は裏切り者」などというコメントを読むにつけ、ヒゲ部とは実に奥深い場所であるな、と感慨が深まります。

マシン語P

MMD動画とテキスト系動画が半々で、これも選者の活動内容が反映された感じの20選。
毎回意外と20選では目立たない簀巻きP『春香さんまっしぐら!』や、これも今期は意外に目立たなかった3倍録画P『面妖ロードショー』の他、『オスマンはやれば出来る子』に『山手線の駅で戦争してみた』に『鋼の豆タンク』に『im@s雀姫伝』に……と、実ににぎやかでテンションが高い面々が集まっています。

白犬P

基調としてはとても心温かで優しい20選ですが、しかしどことなく風変わりでもあり、場所によってはすごく風変わりというかおかしい気もする。ともあれ、ここに格無しP&ゆず介Pという、心温かさの権化的な強力タッグによる『魔法使いの弟子 プロローグ』が入っているのは、とても腑に落ちます。

ニッケルP

ニッケルPと言えば『天海さんは無口』シリーズのノベマスPですが、この20選にノベマスはほとんど入っていません。
では何があるのかというと、例えば東方とのコラボ作品。井川はるかP『東方vsアイドルマスター 新春野球大会』・ベホイミP『小野塚小町がアイドルデビューするようです』に加えて雪見P『音無小鳥が博麗入り』が入っているのが、見ているんだなあ、という感じです。
ウソm@sからセカ着の馬刺し氏の動画が入っているなんていうのも個性的で、全体として、ニコ動的に面白い者に対するアンテナが非常に広い人という印象を受けました。そう思って、氏の他の公開マイリストを見てみたら、思っていた以上にいろんなものを見たりやったりしている方なんだな、と、ちょっとした発見がありました。


・専門性の高い20選枠

タクゲ氏

卓m@s特化。今期も圧巻の充実ぶり、わかりやすさ。
ami=go氏が「アナタ、卓ゲ専門で紹介ブログ始めませんか? とスカウトしたいくらいだ。」とおっしゃっていましたが、全く同感です。

samia氏

卓m@sが約半数。簡潔なコメントから、卓m@s知識の深さが窺えます。
卓m@sを選ぶ選者、20選に入る卓m@s動画のヴァリエーションも、昨期に比べると増した印象があります。

ちんぱお氏

こちらも卓m@sが多め。なんとなく、独特の選出センスを感じます。俺達P(仮)の『Beer M@ster』は、私はこの方の20選で初めて知りました。
ノベマスはプロディの『秋月律子 最後の事件』とHLCPの『はるかかなた』が入っています。HLCPの動画も、ノベマス界隈ではないところのピースに納まっている姿を、よく見る気がしますね。

えむゆうP 

「三国t@isen」枠として、『三国志大戦』ものの架空戦記5本を選出されています。
「三国t@isen」という固有タグの存在自体、私はこれで初めて知ったのですが、こんな風に動画が広がっているのか、と勉強になりました。

ぶら樽氏
ぶら樽氏 感想1/5
ぶら樽氏 感想2/5
ぶら樽氏 感想3/5
ぶら樽氏 感想4/5
ぶら樽氏 感想5/5

第四次ウソm@s祭り参加作品から半数を選出されているのが、毎回ウソm@s作品を全視聴して充実した紹介記事を執筆されている、ぶら樽氏らしい内容。躍動感のある感想も素敵です。生き生きとした筆致から、動画を見た楽しさ、感動が伝わってきます。

ja_bra_af_cu氏

魔王エンジェル特化の20選。「魔王界隈の動きがだいたいつかめるように」とコメントにある通りの、記録としても魔王エンジェル入門としても貴重な、素晴らしい仕事だと思います。
魔王動画という括りでこの動画やこのPが浮かび上がってくるのか、という発見があって、個人的にも興味深いです。
umatya氏の『アイマス中世騎士物語【Iv@nhoe】愛ヴァンホー 』の選出が嬉しい。 

(凸)P(魔王軍事務局長 氏)

魔王エンジェル特化半分、りょうゆめ動画特化半分。
最近ニコマスブログ界隈で話題が再燃しているサイ天使P『Satan×Stars』ですが、上半期の20選で選出されていたのが、この方とアイオリアPのお二人。
在月P『春の歌』・若燕P『勇気のおまじない』・妄想腐敗P『りょうゆめノベマス ~考え方は何故か被るもの~』・伊藤P『僕の知ってる夢子ちゃんと違う』という、ハリアーP作品を除いて全てこの方のみの選出となった、りょうゆめノベマスの並びがまた、実に良いものです。

pawaP

雪歩特化の20選。雪歩好きだけではなく、プロフィールによるとゆきいお好きとのこと。雪歩&伊織のカップリングの専門家である、斜塔Pの『ゆうフォン』が入っているのは納得のいくのところです。
全体として、PVメインで活動されているPでありながら、意外なほどノベマス動画が多く入っているのが印象的です。
弓削P『美希ちゃん美希ちゃん』・無免許P『アイドルマスターデッドエンド』・うずらP『萩原雪歩のマインクラフト』といったところは雪歩メインの動画ですし、『ぷよm@s』の支援動画を度々作られているPなので、その選出も不思議ではありません。
が、凱P『熱血プロデューサー日記』・天才カゴシマP『夏のナンセンス』・レストP『陽気なアイドルが地球と踊る』の3本は雪歩が主人公というわけでもなく、どういうアンテナを張って視聴されている方なのか、興味深く思います。レストPに天才カゴシマPとか、私自身のツボにもドンピシャリと当たっているところだけに、なおさら。

あまえりP

PVが雪歩特化、MMDが愛特化で、ノベマスがりょうゆめ1本、雪歩1本、はるゆき2本の百合中心の構成。
乾かしてください氏『あやつりゆきほ』の選出と、そこでの丁寧でありながら情念の籠ったコメントに、思わず息を呑みました。

カイザーP 

小揺るぎもすることなく、当然の雪歩&はるゆき特化。動画ごとのはるゆきの味わいの違いを、こうして生き生きと明瞭に記述できるのは、この人ならではでしょう。
ラストに置かれた自作のチョイスとそこでのコメントが、そうして雪歩とはるゆきを愛でるPのスタンスを示すものにもなっています。カイザーPの20選と、既述したアデリーPの20選、あまえりPの20選、それぞれのはるゆき動画についてのコメントを読むと、はるゆきノベマスの中心的人物でありながら他の作り手と違う位相にいる、カイザーPの立ち位置が浮かび上がってくるように思います。

谷山氏

こちらも揺るぎない、秋月涼完全特化の20選。"谷山君の視界"ならではの選択と言葉の数々。
前々期・前期の氏の20選では、特定のカップリングを推す意識は窺えなかったように思いますが、今期はりょうあい動画の選出が目立っています。涼動画の製作動向によるものか、選者の心情によるものか、どのような変化の顕れなのか興味がわくところです。 

2011上半期ニコマス20選novelsm@ster巡り(4)


・この一本、この一言が凄い枠

崖っP

タイシPの『【アイマス×ランス】鬼畜王R@nce』を選出。
タイシPは今期の20選で、シリーズものの『EVE ─THE IDOL M@STER─』『鬼畜王R@nce』、短編の『DoGuR@・MaGuR@』『あの日』が、各々1~2票ずつ選出されています。各々全く異なる題材を扱って構築した世界を、それぞれに好む人がいるという状況は、タイシPの個性をよく表していると思います。
崖っPの「タイシPは見たもの全て消化してその世界を再現出来ちゃうんですね。そしてアイドルが何の違和感もなく混じっている。」というコメントは、そうした、選ぶ題材を越えて共通するタイシPの魅力を、とても的確に言い表していると感じました。

ke氏

龍彦Pから『【アイマス×YMO】 Pre765』という、実に渋いチョイス。タイトルの通り、YMO結成のエピソードをアイドルが演じるものですが、『食の小鳥』ではなくこちら、というところがこだわりですね。
暮糸緋郁Pの『蒼天の白きアイドルの座』も、他には『イチ視聴者の忘備録』のami=go氏しか選んでいない動画です。架空戦記でこのくらいの再生数ともなると、私には全く把握できない世界ですが。
コメントも、そんなこだわりの視点が反映されていて実に面白い。
ランプキンP『セックスってなんですか!?』での「案外、765プロアイドルの性格紹介用ノベマスとして優秀なんじゃないか」や、エアPについての「ゲームの面白さ依存ではなく、「ゲームを元にノベマスを構成してている感」がある」など、頷かされるまとめ方をされています。

holyshit氏

ゆうのP『アイドルマスター 伊織にキスを ~KISS the IORI~』へのコメントが素晴らしい。好きで好きでしょうがないんだー! という気持ちがあふれている言葉は、読んでいるだけで幸せになりますね。まして、それが自分も大好きな作品や作者に向けてのものなら、なおさらです。
それから、覆面作家Pの『初めてはキミと二人で』での、「うん、美希ってこんな感じ。コレぐらい出来ないと美希ではない。」というコメント。この動画は瑞Pの『貴音を月まで連れて行く』へのリスペクトを含んだ作品で、あるいはこの動画から連想されるものとして介党鱈Pの『プラネット・ラヴ』を挙げた方もいますが、こういう動画が描き継がれ読み継がれてきたのは、多くの人が同じ希望を美希の中に見ているからなのだと思います。美希ならこれくらいやってのけるさ、という、何かを見つけたらきっとどこまででも飛んでいくよ、という、飛翔力。

あいうえおP

「陽気なアイドルの続編が帰ってきたぜ!!
 もうそれだけでいいでしょ理由はっていう感じ」
 ええ、そうですとも!

ベタ塗りP

Pセプター氏『ペアレンツトーク』の語りが熱い。好きな動画を一家中に布教するベタ塗りPと、それが一家中に根付くベタ塗り家すごい。

せんたくP

唯一のノベマスとして、4D-POCKET氏の『【NovelsM@ster】天海春香のValentine's RADIO【バレm@s2011】』が入っています。4D-POCKET氏は今のところニコニコ動画への投稿はこれ1作のみと思われますが、以前zoomeにノベマス動画を投稿されていた方ではないかと思っていて、動画の内容も活動の在り方も、ちょっと面白い位置にいる方です。
ところで、選ばれている他の動画群からして、選者がノベマス中心の視聴生活を送っている方とはあまり想像できないので、この作品を何故ご存知だったのかちょっと不思議に思ったのですが、動画のチョイスとコメントを見ていると、どうも春香派らしい。せんたくPはデビュー作こそ春香ソロですが、その後特段春香メインの動画を作られていたわけでもないので、春香Pというイメージを持っていませんでした。そう思って昨期の20選を見直してみると、確かにそれっぽい。うむ、世の中油断がならないものですね(何がだ)。

一期一会氏

MS-06Pの『【春香誕生祭2011】春を愛する人【アイマス短編・GLAY】』が入っている。この方も動画のチョイスとコメントが春香寄りなので、春香好きとしてのアンテナが捕らえた動画なのではないかと思います。
なるほど、特定のアイドルが好き、というこだわりは、ジャンルや再生数の壁を越えて動画を見付け出す原動力にもなるんだな、と思って、ちょっと感慨深いものがありました。で、たまたま目についたそういうセレクトが、両方春香だったのは、まあ私が一番気がつきやすい部分だからということもありますが、やはり母数の大きさということもあるのでしょうね。

仮面P

マイリストを開いて、てっぺんにある名前がいきなりDianaPとは味わい深い。
書き付けてある和歌がまた、何が何だかよくわからないうちにいきなり夢に取り囲まれてしまう感じで、味わい深い。

ドドリアP

昨期も『アイドルマスター 君と僕とあの頃…』で静かに支持を集めた、土田世紀漫画コラのだーさん氏。今期も『アイドルマスター ワンダーモモ』で、濃いメンバーの票を集めました。魅せるコメントということでドドリアPを挙げましたが、他にオバンドーPくま氏が選出されています。

EYEP

HLCPの『はるかかなた11』を選ばれて、コメントに「大きい人枠」とだけあるのを見て、不覚にも吹き出してしまいました。「大きい人枠」って何だよ! …ああ、そうだね、確かに大きい人の出てくる動画だね。で、大きい人「枠」って何だよ! と、2段階で突っ込まざるを得ません。
その他、燦々P『ねえ、千早ちゃん』や格無しP『サワルナキケン!』等、簡潔なコメントの中に、制作者らしいオリジナルな着眼点が光っています。

鬼ぃP

唯一選ばれて、「上半期で一番記憶に残ったノベマス」と書かれているテキスト系動画が、HLCPの『面白い話の作り方』。ノベマス制作講座ブームで出た動画の一つですが、15秒しかない時点で、動画の方向性が想像つくと思います。
「なぜこれを選んだのか、自分でも不思議」とコメントされていますが、読んでいる方はもっと不思議な気持ちです。なんでHLCPの動画は、選んだ人のコメントまでこんな可笑しくなっているんでしょう。

くさP

まさかのアイマス×超兄貴続編。おしながPの『アイドルマッスル』がニコマスに帰ってきた! と思ったら、くさPの20選の中にも帰ってきた! いろんなものに対して、「またお前(ら)か!」と言わざるを得ません。
それ以外にも、利休P・あいうえおP・烏賊素麺P・影武者Pというチョイスに軽妙なコメント、動画を見る楽しさを的確に捉えて描き出している感じで、素敵です。
コメント中で、個人的に一番感銘を受けたポイントは、天才カゴシマP『春香の 無免許&轢き逃げ 逃避行』への、「春香の本質的な性格を殺さずに表現している所に惹かれました。」という言葉。まあ、何がこのアイドルの本質的な性格か、なんて話を追求し出したら血みどろの争いになるのは明らかですから、深くは突っ込みがたい話題ですけれども。たとえば人を轢いて逃げているとか破天荒な行動とかゲームとは似ても似つかないはすっぱな言葉遣いとか、そういう外形的な部分に囚われることなく、「春香の本質」が表れている、という言葉が出てくるのは鋭いと思うし、私もまったく同感です。

『春香の 無免許&轢き逃げ 逃避行』の連載が始まった当初、視聴者の反応は、(それを面白いと思うにしろそうでないにしろ)なんだこのめちゃくちゃでモラルハザードな物語は、というものが大勢でした。しかし、9ヶ月を経た『夏のナンセンス』連載の最終期、動画に流れるコメント群が語る、この動画のどんなところが魅力か、本質か、という内容はとても共通性が高く、それは私自身の見解とも非常に似通っていました。
より具体的な変化の例を挙げるならば、『春香の 無免許&轢き逃げ 逃避行』は最終話において、今までの話はアイドルが演じた劇中劇ですよ、フィクションですよという説明を必要としましたが、『夏のナンセンス』最終話においては、あえてそのようなオチをつけずとも、この動画が天才カゴシマPのアイドルが作り上げた一つの物語世界である、という認識が当然の事として共有されていました。
無論、それらの変化の過程には、連載が進めば進むほど、その世界を好むものだけが残っていく、という力学も働いているでしょう。しかし、その事実と同時に、読者の見る目は、作品によって作者の力によって育てられていくものである、ということを強く実感した体験でもありました。


・きらりと光るこのチョイス(コメントなしの20選からの1本)

蒼月氏

グラスレディーP『中子右子が876プロからトップアイドルを目指すようです』。
公式情報の少ないサブキャラクターのフューチャー、多数のキャラクターのシャッフル配置、あたたかな成長物語、という動画の内容面。上半期通じての連載密度と支持のされ方という外的部分。両面で、11年上半期のノベマス界の空気を象徴する作品の一つだと思っています。

munekak氏

朝凪Pから第四次ウソm@s作品『壊れたキミに贈る嘘』。
この動画を含む上から4本は、千早がメインキャストなのが共通点? 千早メインの動画という観点で選んだとして、この4本が平然と一緒に並んでしまうのはちょっと面白い。

aa氏

ひゅんP『日高愛と不幸銀行【SFM@STER】』。
ひゅんPも『明日のためのプランB』『ふしぎしき』そしてこの動画と、各動画に票が入った一人。ヒット作の『世界がもし100人の小鳥さんだったら』に票が集中した前期と、対照的です。より選ばれやすそうな丸春香さん動画と『君と眼鏡に恋してるっ!』に票が入らなかったのはちょっと意外。
SFM@STER作品のこの動画の上に、いっつPの『ゆきほ おん すぺぇす』があって、更にその上のアイマスクエストのサムネには月が映っている。意図せざる並びでしょうが、なにか繋がっているようでちょっと楽しい。

FFFM氏

ニチカP『【みき←やよ】ニッチカップリング開拓シリーズ【ノベマス】』。
『ニッチカップリング開拓シリーズ』から唯一の選出。このPに関しては、なんでこんな埋もれ方をしているのか本当に不思議。一次元アイドル以前の青空文庫Pみたいな状態かも。

( ・Θ・)氏

東風P『【im@s promenade】 #01 中之島 ―水の都―』。
旅m@s作者で、最近はコメディノベマス『まな板の恋』を連載されている東風Pの、叙情的でストーリー性を感じさせる旅m@s小品。
全体的に綺麗であたたかいセレクションの中にあっても、一際の清涼感。

いっつP

ふりっぱPの『the IDOLM@STER x PINBALL』。渋い輝きの教養講座シリーズ。
他には、既述の通りマル憂Pが選出されています。そのマル憂Pの『りっちゃんにPS版バベル面をやらせてみた』も、いっつPの20選の中に。

ラヴォスP

ほうとうの具Pから『アイドルたちのオウガバトル』!! 
しかも選んだのがラヴォスPだというのがまた。七篠Pや夢追いPを選出しているのも含め、餅は餅屋というか、餅屋は餅屋を識る、という感じですね。

SWORDSTRIKE氏

765歌劇場P『【アイドルマスター】765歌劇場公演『ラ・ボエーム』第2幕』。18ヶ月ぶりの復活。

タニー氏

タイシP『EVE ─THE IDOL M@STER─ ED-3-『Last』』。今期完結。

ムーニー氏

ナイアルP『Not IDOL M@ster 冬枯れの森』。
昨年の全作品削除の後、期間限定で公開された動画。現在はこの動画も削除済み。


2011上半期ニコマス20選novelsm@ster巡り(3)



・個性あるラインナップ枠

索條氏

弓削P・ハリアーP・ておくれP・どきゆりP・ダイアルアップP・すっきりぽんP・あいうえおP(ウソm@s)・ヘンリーP(ウソm@s)。
偏った20選、人と違うことをやる20選を作るのは簡単で、ようは見てさえいれば、人と違うものは選べます。その逆は、ことにテキスト系では存外難しくて、これだけ拡散し膨大になったもののどこに正面、王道、マジョリティがあるのか、という話になるわけです。
この方の20選にはガルシアPも龍彦Pも入っていないし、雀姫伝も入っていないし、あるいは今期百花繚乱のTV番組コラボものも入っていません。そこも含めて、ノベマスを見てみたくなった? とりあえずこのリストをどうぞ、と差し出せるような、一つの正面を捉えた20選だと思います。

すきーま氏

ほぼテキスト系特化で、長期シリーズもの、短編、ウソm@s、ノベマス制作講座、卓m@sと、幅広い形態にわたって選出。エンターテインメント性に富み、視聴者を楽しませる技術に熟達した作者・作品が一堂に会した、充実のラインナップです。
ノベマス制作講座から金髪豚P・過労死P・平蜘蛛Pと共に弱気P『【DamelsM@ster】ダメダメなノベマス【演芸m@ster】』が入っているところや、タイシPの短編『【 NovelsM@ster 】あの日』の選出など、個性が光っています。タイシPの本作は、世界が滅ぶ前の日にアイドルが過ごす一日、というお話ですが、その設定がどうこうというのではなく、そういう非日常的な場に置くことでアイドルそれぞれのキャラクター性を凝縮された形で表した、美しい短編です。

鯖虎白氏

この記事、のんびりとしすぎたせいで、執筆時点で既に非公開となっているリストがいくつかあって、この方もそうです。やはりこういうものは、速さが大事ですね。
ノベマスが約半分を占めていて、斜塔P『生きることはおでこ』・ダイアルアップPの『雪ねぇ』番外編(MMD)・平蜘蛛P『【千早生誕記念】私が事務所に来た理由』・ガルシアPの『とのばな』・妄涼P『【NovelsM@ster】俺の日高舞が可愛すぎる』・ゆうのP『アイドルマスター 春香と宇宙人、その愛と死』・ねぎ倶楽部P『とあるお風呂場の風景 』・大回転P『どんな仕事が来ても伊織ならやり抜く』そしてくぴP(仮)『やよいは大社長』という面々でした。あたたかさと笑いに満ちた、素敵なラインナップです。
シンプルでユーモアのあるコメントも良かった。

コガブシP

ばんなそかなPの『TRIM@S』、ニゴリPの『たるき亭営業日誌』、イマジンPの『ミキのハニーは社長なの!』と、埋もれ作品ということではないけれど、ヒット作、メジャー作ともちょっと違う立ち位置にある動画が並んでいます。架空戦記からも、似たような再生数帯から、私にはわからない作品がいくつか入っているのは、同じ視界から生じたチョイスなのでしょう。完成された状態を見ると何も不思議なことはしていないようで、実は相当作るのが難しい、そんなリストだと思います。
ばんなそかなPの選出は、個人的にもとても嬉しいことです。あと、下風ゥP『初心に戻ってキャラいじりしてみた』の、「雪歩の「えい!」で癒される。」のコメントに、こちらも和みました。

ねたねた氏

コメントなしで、いろんな方向から意表をつく球を投げてくる、大変個性的な20選。
たとえば愛敬P『春香さんの楽天選手講座』・9回裏2アウトP『アイマス×プロ野球結果報告』・京都P『アイマスプロ野球』の野球シリーズ。当然野球が好きで選ばれたのでしょうが、この方の20選にしか並んでいない世界です。
この方だけの世界と言えば、熊クマP『【旅m@s】 はるちはと行く四国めぐり 』もそう。旅m@sは20選に入る領域が非常に限られているという話を前回の20選でしました。今期も事情は全く変わっていなくて、旅m@sに分類される動画への票はほぼ全て、フツーPとcrongPの二人で占められています。で、旅m@s専門Pの旅m@s動画を選んだ稀少なセレクションが、このねたねた氏の20選です。
ノベマスからは涼中心のDSカップリングものが多い印象ですが、その中にも定跡的なDSカップリングものでない級長P『アイドルマスターconfess【りょうあい?】』が目敏く入っていたりします。黒星Pの『765プロが団結するようです』シリーズを、今期になって選ばれているのも面白い。

タスタイ氏

卓m@sが多め。
この方も意外性のある、個性的なセレクトを節々で披露。ミューゼスPの『朝比奈りんと休日(動物園)』とか。ミューゼスPのこのシリーズは、ブーム化したサブキャラクターに付き物の、2828捏造コミュもの…に留まらず、時々ぶっ飛んだ発想が飛び出てくる作品です。発想と言えばこの人、ひゅんPの『明日のためのプランB』も入っている。
キャラクターの動かし方動き方に持ち味のある動画が多い感じがして、初回の記事で多く取り上げた純ノベマス畑の選者と見比べると、雰囲気の違いが面白いですね。

rs氏

卓m@s中心。
あいうえおPから『Marionette M@ster【アイマス×操り人形】』など、見ている人らしい渋いチョイス。私の知らない動画もたくさんあります。ノベマスからはむろP・ニゴリP・大回転P・ガルシアP。
いろんな方の20選を見ていると、ノベマスの中でも、どういう動画を中心的にみている選者に選ばれやすいかで、また各作品の個性の違いが見えてきて、興味深く思います。

にーてんぜろP

ノベマスに対しては「ノベ関連の師匠というか先達として尊敬」(平蜘蛛Pのみ「ノベと駄コラの師匠、先達として」)という文言が頻出。卓m@sではMMDの使用や戦闘シーンの作り込みに目を向ける。ノベル系と卓系、双方の動画の選択とコメントで、製作者としての目線を意識的に見せている点、また両者でコメントの色合いが異なる点、面白いです。

yts氏

架空戦記・卓m@sが多め。(・A・)P、ケントゥリオPなど、いかにも"戦記"らしい重厚な動画が並んでいます。
6作品が入っているウソm@sも目立ちます。そいP『十字架 第一週 『星井美希』』・エコノP(仮)『剣の海岸でおとぎ話』・フルプレートP『菊地真のパンタクル』・平蜘蛛P『春香さんがあのクイズ番組の司会に抜擢』と、映像演出の凝った力作が連続する様は壮観。

鰤の字P

ジャンルとして何が多いとも言いがたいけれど、強いて言い表すならば色が濃い、味が濃い。そんな印象を受ける20選。貴音が多いことも関係しているのかどうか。そんな20選に、ノベマスから、陽一PのAE初導入作であり貴音が主人公の動画である『月ノ歌』が入っているのは、首尾が一貫していると感じました。
手のこんだ大作が並ぶ中で、ラストの井川はるかP『東方vsアイドルマスター 新春野球大会』へのコメントなど、ところどころ気が抜けるような部分もあるのが楽しい。

マンハッタンP

ノベマスは『家の壁が千早になっていた。』、ハリアーP、『雀姫伝』とある中に、魔王エンジェルものが2本。マイペースP『僕の妹が『魔王』なわけがない』と、おほP『relations if 「魔王」』。
魔王エンジェルにこだわりを持って選んでいる人の中でも、MMD2本、魔王の人力VOCALOID? 1本に対してノベマス2本、という比率なのがちょっと珍しい。2本の内訳が、この長期・多作のシリーズものである点も珍しい。

平の風P

かなりガッツリとノベマスを選ばれていた以前の20選と比べると、今回は「いつの間にか春香20選になりかけてましたw」と書かれている通りの内容で、しかしそんな春香さんが目立つ陣容にもかかわらず、だいすPの下乳動画で選んでいるのは亜美なあたり、実に良い紳士的趣味をお持ちだと思います。
それはともかく、ずっと好きだったよ枠・ずっと見続けてるよ枠とでも言うべき、をどるP『キミミキ』、ハイネP『ハイネプロデューサー』、はいなP『絆の源』が並ぶ様が素晴らしい。「登録が新しい順」で並んでいて、この3本が近くに集まったのも、偶然の結果ではないでしょう。

紫珠P

とにかくいろんな動画を詰め込んであって、コメントは簡潔。ですが、動画の一つ一つに対して、ああ、本当に好きなんだな、これを選ぶしかなかったんだな、と気持ちが伝わってくる。そんな20選。花月鳥P『The Star Hermitage EX03 【アイドルマスター】』に、「いおたかと黒井社長がかわいい 消えちゃってるけど入れたい動画。」とか。番号が振ってあるのに番号通りに動画が並んでないあたりも、なんかいいです。
PKSPから、紫珠P自身との合作を自演枠で選んだ上で、さらに『【アイドルマスター】「糸」/諫山実生【手書き】』を選んで、「ただ、感じるために見よう。」のコメント。心底惚れ込んでるんだなあ、と。で、もう一本合作でPKSPが絵を描いていた、コンマイPの『心の隙間を埋めるノベマス』が入っていないのはきっと嫉妬だな、とか妄想していたら、コンマイPからは『遊戯王im@X』が選ばれていました。そこに畏敬と相克の織りなす玄妙なる三角関係を幻視した私は、腐女子脳なのかもしれない。
 
J・P・ボノレノフ氏

里|ω・)P『【卓M@S】隠れ里のバルバロス【SW2.0】』へのコメントにある「蛮族卓なのにほのぼのハートフル。」という、その「ほのぼの」「ハートフル」という言葉が、一つの基準線になっている気がします。斜塔P『ゆうフォン』・イマジンP『もしも春香と千早が幼なじみだったら』・ダイヤモンドP『秋月律子の昼と夜』が、あるいはノベマス以外でもやる夫Pや散髪屋Pの動画が、その線上につながる。
一方で、魔道書P『クトゥルフのリプレイ作ったよ』・迅七P『まこりんの 初投稿のあと あるある【ピン芸だよ!】』という、それとは全く毛色の違う、ひたすら面白おかしくて笑い転げられる動画も入っています。
PV系の大作が代表しているものを検討すれば、更に線が増えるでしょうが、この、"ほのぼの・ハートフル"と"ひたすらな笑い"という2本の線は、全く違うものが混在しているように見えて、同じ心の動きから生じたものである気がします。今期は、この2本の線が支配する20選を、他にもいくつか目の当たりにしました。

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